紅唇百万ドル
解説
「新婚の危機」「競売台」と同じくホバート・ヘンリー氏の監督作品で、ケイリー・ウィルソン氏のオリジナル・ストーリーによりルイス・D・ライトン氏とホープ・ロアリング女史とが脚色したもの。主演者は「殴られる彼奴」「悪魔の曲馬団」出演のノーマ・シアラー嬢と「愛の黒眼鏡」「奇跡の薔薇」のルー・コディ氏とで、この2人を助けて故ウィラード・ルイス氏、カール・デーン氏、グウェン・リー嬢などが出演している。
1925年製作/アメリカ
原題または英題:His Secretary
ストーリー
独身者のディッド・コールマンと妻帯しているジョン・スロードゥンとは同じく弁護士であった。その速記者の1人であるルース・ローレンスはあまり地味すぎる扮装をしているために彼女が密かに恋しているデイヴィッドはおろか他の男たちからも一顧すら興えられないでいた。これに反してジョンの秘書のクララ・ベインは綺麗に装い、ジョンとフラートを続けていた。ある日ジョンが商用でウォシントンに出かける時、彼はクララを同伴しようとしたが、妻の反対に逢った。デイヴィッドは恰度適当な娘がいるからとルースを推選し、スロードゥン夫人も是れには一義も及ばず賛成してルースが同行することになった。その際、ルースはデイヴィッドがあんな女とは千ドルもらっても接吻するのは嫌だと云ったのを立聴きして悲しんだ。ウォシントンに着いて後、ルースは貯蓄した金によって身なりを整えお化粧もした。そしてみ違える計りに美しくなった。ジョンはそれを見てこの上もなく喜んでチヤホヤし始めた。ジョンとルーストがニューヨークに戻った後、デイヴィッドはこの更生のルースを見て頻りと彼女の歓心を買いに努めた。ジョンはそれに不平であった。が、デイヴィッドが妻のことを持ち出したので、余儀なく引き下るより外に仕方がなかった。それから後は、会てデイヴィッドが不図口にした言葉、ルースと接吻する位なら1000ドル云々、という言葉を楯にして、デイヴィッドとルースとの間に、恋の戦いが始まった。が、結局それも至極円満な解決を興えられるものなのではあるが………。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ホバート・ヘンリー
- ホープ・ローリング
- 脚本
- ケイリー・ウィルソン
- 脚色
- ルイス・D・ライトン
- 撮影
- ベン・F・レイノルズ