「南が出てこない南の話」エル・スール ほりもぐさんの映画レビュー(感想・評価)
南が出てこない南の話
『ミツバチのささやき』がラストで希望の光が射す印象だったのに比べると、切なく、やりきれない気持ちになる映画でした。
愛する子どもには「親の顔」を見せなくてはいけないけれど、ひとりの人間としての葛藤や苦悩もあり、それを子どもに悟られないように暮らすのもまた愛情です。
しかし、子どもは成長して少しずつ親離れしていくので、幼い頃に求めた100%の父親でなくても良くなります。
15歳のエストレーリャは父親が思うより大人であり、8〜9歳からずっと気にかけていた真実を、大人同士として話してほしかったのではないでしょうか。
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