国境の強者

解説

ホルマン・デイ氏の原作をヴァイオレット・クラーク女史が脚色し、自然劇の名手リン・F・レイノルズ氏の監督で完成された映画である。主役は「成金の末路」「29号室」「画家の妻」「西方の勇者」等出演のフランク・メイオ氏。相手役はリリアン・リッチ嬢や、ジェームズ・メイスン氏である。

1920年製作/アメリカ
原題または英題:The Red Lane

ストーリー

米国とカナダとの国境に酒場を営み、密猟者の群と気脈を通じているヴェタル・ボウリウの娘マリーは父のためデイヴ・ロアという猟師に結婚させられようとしたが、彼を愛さぬマリーは極力これを拒んでいた。若い米国の税監吏ノーマン・アルドリッチは羊を密輸入せんとするロアの部下に射たれ、マリーから手厚い看護を受ける。その翌日父の悪事を悲しんだ彼女は家を去り、ルクレアー上人の許に身を寄せた。ルイ・ブレイという弁護士は、次の選挙の時ロアの助力を得るという条件で、ロアがマリーを拐かす手伝いをする、マリーが父のためロアと強制的に結婚せしめられんとする時、アルドリッチが来て彼女を助けた。この争闘の際マリーの父は何者にか殺されその嫌疑はアルドリッチに懸る。選挙の日は来た。悪弁護士ブレイを相手としてアルドリッチは自ら候補者に立って形勢有利であったが、ブレイに買収された役人は彼を殺人犯人として捕えた。ルクレアー上人が彼を助けんとの苦心も仇、復讐のためボウリウを殺したジムが自白したので形勢は一変した。悪役人は職務上ロアとブレイを捕えなければならなかった。そしてアルドリッチは選挙せられ、マリーとの恋にも花が咲いた。

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