孔雀の路
解説
ユ社青鳥映画やパラマウントの「踊り狂いて」「金色の舞」等でファンの忘れぬメイ・マレイ嬢が主演したティファニィ映画でメトロ社発売である。ジョルジュ・フィッツモオリス氏作品の脚本家として有名な同氏夫人ウィーダ・ベルジェール女史の小説「孔雀小路のクレオ」Cleo of Peacock Alley を俳優たりし名脚本家たるエドモンド・グールディング氏が映画に改作し、マレイ嬢の夫君ロバート・Z・レナード氏が再び監督の掌に当たっている。相手役としては「闇黒部落」等のモント・ブルー氏や、エドモンド・ロウ氏等が出演している。
1922年製作/アメリカ
原題または英題:Peacock Alley
ストーリー
ハーモン会社の社長の甥エルマーは仏国政府との間に重大契約を結ぶべき会社の使命を帯び巴里に来た。純な青年の彼は巴里の有名な踊り子クレオに恋し、彼女も此青年を愛したが、エルマーは使命の不成功を悲観し帰国の決心を固めた。政府の要路の人に対するクレオの運動が功を奏した時、狂喜したエルマーは遥々彼女の郷里に至り彼女と結婚し手を携えて帰国した。青年の郷里では盛大な歓迎準備をしていたが案外にも彼が巴里の踊り子を妻に迎えて帰ったので人々は2人を却って排斥した。2人は其後紐育に出たがクレオの華美な生活は忽ち財政上の困窮をなした。彼女は此困窮を脱るべく再び舞台に立とうとしたが夫はそれを許さず、妻に財政上の苦悩を味わせぬ為に叔父の名を騙って金を得、訴えられて入牢した。クレオは夫を助けたい一心で破約して舞台に立った。此本心をも知らず叔父の尽力で罪を許されたエルマーはクレオの破約を怒り永別を宣告した。幾年かが過ぎて行った。クレオは郷里の母の許で良人との間に出来た子供を育てる事に唯1つの楽しみを繋いでいた。エルマーの心に己が罪の総てが映っていた。クレオなき生活に堪えず彼は彼女を訪れ、過去の無情を謝し2人は始めて幸福を解し得た。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ロバート・Z・レオナード
- 脚本
- エドマンド・グールディング
- 原作
- ウィーダ・ベルジェール
- 撮影
- オリヴァー・T・マーシュ