空軍の覇者

解説

「戦時特務機関」と同じくJ・ウォルター・ルーベンが監督したリチャード・ディックス主演映画で、「つばさ」「暁の偵察」のジョン・モンク・ソーンダースが書き下ろした物語を自ら「空中レヴュー時代」のH・W・ヘーンマンと共同して脚色したもの。助演者は「婦人に御給仕」のエリザベス・アラン、「空飛ぶ悪魔」のラルフ・ベラミー、「世界は環る」のシオドア・ニュウトン、「響け応援歌」のジョセフ・ソーアス、フランク・コンロイ、アンダースン・ローラー等で、撮影は「頓珍漢外交ゼネバ行」のエドワード・クロンジェガーの担当である。

1933年製作/アメリカ
原題または英題:Ace of Aces

ストーリー

青年彫刻家レックス・ソーンはナンシー・アダムスという美しい婚約者を持ち、芸術と愛に、薔薇のような人生を送っていた。ところがアメリカが世界大戦に参加することとなるや、彼の戦争反対説に引き換え、ナンシーは熱烈は愛国論で、ソーンを臆病者と罵った。罵られて発憤したソーンはアメリカ空軍の飛行少尉としてフランスに出征下。彼が参加した最初の偵察飛行の際にも彼はなお殺戮を罪悪と見る信念は変わらなかったが、殺すか殺されるか2つに1つしかない為観念するにいたった。最初の偵察に敵機1台を射落して以来、彼は猛鳥の如くひたすらに敵を射止めることに専心し、敵にはもちろん怖れられ、味方の将士にもその残忍な制服欲の故に嫌われ疎んじられるようになった。ある時ソーンは48時間の賜暇でパリへ行き、特志看護婦となって来ているナンシーと邂逅する。彼女はソーンの性格の変化に驚き、それには自分に責任があると感じて、彼の心持ちを和らげるつもりで1夜を彼と共に過ごした。ソーンは悦楽の賜暇を終えて、戦線に帰り、42台目の敵機を射落とした時、彼も敵弾を受けて不時着し病院に収容される。彼の隣の病床に呻吟する年若いドイツ軍の士官候補生こそソーンに射たれた敵兵だった。彼は水を乞うた。死を与えれば死ぬる命だった。ソーンは水をのませた。敵兵は感謝しながら瞑目した。このことはソーンの性格を再変させた。飛行訓練所長の勧めの合ったので、彼は戦線を去って飛行教官となるつもりで退院した。すると彼の入院中に彼の作った42台の記録は破られまた敵軍は優秀機を用いて連合軍を圧していたのである。ソーンは記録を更新する意気込みで、ただ1機、敵の編隊目指して飛んだ。そしてたちまち射落されてしまった。平和克服後、ソーンは隻脚飛なって故郷に帰った。ナンシーは彼を慰め、芸術と愛との昔の生活を蘇らせようとするのだった。

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