犠牲(1929)

解説

「踊子をめぐりて」「南海の白影」のモント・ブルー氏と「ベン・ハー(1926)」「消防隊」のメイ・マカヴォイ嬢とが主演する映画でJ・ローリー・デーヴィス氏が書卸した物語を「俺は探偵」のロバート・ロード氏が脚色し、「シンギング・フール」「地熱」のロイド・ベーコン氏が監督、「丘に叫ぶ声」「女丈夫(1927)」のフランク・ケッソン氏が撮影したもの。助演者は「婦人に御給仕」「セレナーデ」のキャスリン・カーヴァ嬢、「歓楽地帯」「高速度娘」のリー・モーラン氏、「幽霊財寶」「十八日間世界一周」のウィリアム・デスモンド氏、ウィリアム・トゥーカー氏等である。

1929年製作/アメリカ
原題または英題:No Defense

ストーリー

マーク・ハーパーは息子のジョンとジョンの妻ロイズ及び娘のルースと一緒にボストンから、ハーパー父子商会が鉄橋架設工事をしているインディアン・リヴァーにやって来る。ロイズは贅沢な不仕鱈な婦人であるがジョンは彼女に首ったけ惚れていてロイズの言いなりになっている。ルースは火薬庫の傍で煙草を喫い止めて呉れと言われても止めなかったので工事の現場監督モンティー・コリンスに尻を撲たれた。それが始まりでルースは此の西部の荒くれ男に心を惹かれた。ロイズも彼の男性的魅力に興味を覚えモンティーの袖をひいたが肘鉄砲を食った。ルースがボストンに帰ってからのこと或日用事でボストンに来たモンティーを晩餐に招待したが、西部育ちの彼の粗暴な態度は彼女をいたく失望させ彼を疎んじた。モンティーは落胆してインディアン・リヴァーに帰る。ロイズの奢侈は益々つのるばかりで金策も尽き果てたジョンは工事に使用する鐵材の品質をおとして金を誤魔化そうとする。モンティーは極力反対したがロイズに魂を奪われているジョンは彼の忠告を聞こうとはしない。そのまま鉄橋は完成した。父と共にインディアン・リヴァーに来たルースとモンティーとの間に恋の花は再び咲いた。しかし開通式が行われた時鉄橋は列車の重量に堪え兼ねて崩壊し大椿事が惹起した。事件の公判はボストンに開かれる。マークは驚愕の為極度に身体を衰弱させ殆ど瀕死の状態となったので、若しジョンの悪事を知ったら命を失うかも知れないと感じたモンティーは自ら偽りの告白をしてジョンを庇った。モンティーはかくてマークの激怒とルースの失望を買った。しかしさすがに良心の苛責に堪え兼ねたジョンは事実を告白したので、モンティーの侠気は明らかにされマークは鉄橋再建の工事を彼の手に委ねた。了解し合ったルースはモンティーと共にインディアン・リヴァーに旅立った。

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