極光に吼ゆ

解説

「吹けよ春風」「夜の叫び」等と同じくハーマン・C・レイメイカー氏が監督したリン・テイン・テイン主演映画で、エワート・アダムソン氏が台本を執筆した。「曲馬団の闘将」「大自然の雄叫び」等出演のアリス・カルホーン嬢「夜の叫び」出演のドン・アルヴアラド氏及びレオ・ウィリス氏等が共演している。

1926年製作/アメリカ
原題または英題:A Hero or the Big Snows

ストーリー

エド・ノーランは大北の雪国に於けるあらくれ男の生活に何等の興味をも持てなくなっていた。ある日彼が集落の交易所に出掛けるとビーズリーという男が名犬リン・テイン・テインを被待しているところへ行き合わせた。そして犬をかばってやろうとして挙闘を始めたが終にビーズリーが降参したのでエドはリンディーを連れて帰った。しかしリンディーは何うしてもエドの汚い小屋に這入ろうとしないので、エドはやむなくメアリー・マロリーの家へ伴った。彼女はリンディーの傷の手当をしてやった。2人の犬に対する好愛と同情の念とは、離れようとしていた2人の心を再びつなぐ縁の糸となった。かくてエドは愛への希望から次第に生活への興味を回復しだ怠情癖も癒った。ある日リンディーがメアリーの赤ん坊の守りをしているところへ黒狼が襲ったのでリンディーは奮闘して黒狼を撃退した。リンディーは恐怖のため病気になった赤ん坊を連れて帰るとメアリーはリンディーの口の辺りの血潮を見てリンディーが妹を咬んだものと誤解した。そのためエドはリンディーを見つけ次第に射殺することになった。数日後エドが交易所に冬籠もり用品を求めに行って帰らぬ間にメアリーの妹の容態が悪くなった。彼女は妹を救うには吹雪を冒して医師の許へ妹を伴って行く他はないと犬橇に乗って出掛けたが途中で橇が破壊した。後を慕って来たリンディーは手紙をくわえてエドの許に赴いた。エドは危うく彼を射殺せんとしたが事情を知り救援に主も赴いてメアリーと妹とを助け皆が幸福を得ることが出来た。

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