歓楽の唇

解説

「黙示録の四騎士(1961)」で流行家となったヴィセンテ・ブラスコ・イバネス氏が特にメイ・マレイ嬢の為に書いた物語をダグラス・Z・ドーティー氏が脚色し「花嫁万歳」「漂泊の踊子」等と同じくロバート・Z・レナード氏が監督したもので、主役は「漂泊の踊子」「フランス人形」等主演のメイ・マレイ嬢が演じ、相手役は「人類の破滅」等出演のジェームズ・カークウッド氏で、「アンニー可愛や」等出演のウィリアム・ヘインズ氏やチャールズ・ジェラード氏が助演している。

1924年製作/アメリカ
原題または英題:Circe, the Enchantress

ストーリー

昔ギリシアにキルケという女神があった。その美貌に迷った男たちは皆女神の魔法で豚にされた--と神話は語る。セシリー・ブラナーはキルケの昔を今にかえて同じ生活をしている女だった、彼女は豪奢な邸宅を金に不自由のない放蕩者たちに開放して日夜飽くなき快楽の生活を送った。とはいえ彼女も生まれながらの不倫の女ではなかった。美貌が仇となって男の卑しい本能の犠牲となり、遂には男を弄ぶのを快楽とする女となった。しかし彼女が誘惑し得ぬ男があった。隣に住む医師ヴァン・マーティン博士をセシリーは密かに想ったが博士は彼女に構いつけなかった。ある夜の狂宴に物狂おしくなったセシリーは賭博にすべてを失ってしまい、苦しい様を博士に打ち明けその後行方を晦ました。彼女は故郷ニュー・オリンスの尼寺に隠れ、一日子供を救おうとして自動車に両脚を轢かれた。セシリーノの真心を知った博士は行方を捜した挙げ句彼女の日記によって行方を知り病院に彼女を訪れた。セシリーの悦び、博士の愛の腕。かくてセシリーの脚も癒え、幸福の日がつづく。

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