彼の負債
解説
早川雪洲氏がジェーン・ノヴァック嬢を対手として作った悲劇で、「灰色の幽霊」「巴里の花売」等で凄い芸を見せたフランシス・マクドナルド氏が共演して居る。監督は「血の力」「桜の光」其他と同じくウィリアム・ウォーシントン氏。
1919年製作/アメリカ
原題または英題:His Debt
ストーリー
森山五郎は賭博を業としては居たが、決して卑怯な事はしなかった。ブレアー・ウィットコームは森山の家で大金を失ったので、遂には森山を不正賭博をしたと罵るので、森山はさらばと自分の全財産を挙げて彼と勝負を争う。森山は勝ってブレアーは十万弗を失った。其夜狂気したブレアーは森山を襲って重傷を負わせる。森山は優しき乙女グローリア・マニングの介抱で全快した。処が意外にもグローリアは彼に害を加えたブレアーと婚約の間である事を知って驚く。森山は予て受けた負傷は必ず返す習わしであったので、復讐の為ブレアーを自宅に招くブレアーは自分が加害者である事は森山は知るまいと思い、且は取られた小切手を取返えそうと図々しくも森山の邸へ来る。其処にはブレアーを捕える為に警官が待って居た。グローリアは婚約の間なるブレアーの身を案じ森山の家へ来て見れば、彼は捕われの身であった。グローリアは泣いて訴えた。心からブレアーを愛して居ると嘆いた。森山は嘗て受けた彼女の恩誼を思い、自分と彼女の間には超え難き人種の隔てある事を考え、潔く宿怨を忘れてブレアーを赦した。
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スタッフ・キャスト
- 監督
- ウィリアム・ウォーシントン
- 脚本
- フランシス・ギナン
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