壁の穴(1921)

解説

フレデリック・J・ジャクソンの原作を、ジューン・メイシスが脚色し、「極楽十銭旅行」「吾子の寝顔」等と同じくマックスウェル・カージャーが監督し、「吾子の寝顔」「電話の銃声」等と同じくアリス・レイクが主演するもの。対手役はアレン・フォレスト。

1921年製作/アメリカ
原題または英題:The Hole in the Wall

ストーリー

双子のマダム・ミスティリアが汽車の衝突で惨死を遂げたがその部下の3人の悪人はミスティリアが常に覆面して現れるのでその顔を見知ったものの無いのを幸いとし、替玉を作って世を欺こうとし、その中の1人フォックスは身に覚えのない罪で入獄しているジャン・オリヴァーという娘に白羽の矢を立てた。ジャンは父が破産して自殺した後、許嫁のゴードン・グラントに合わせる顔がなく、ラムセイ夫人の秘書に雇われたのであるが、夫人の息子ドナルドに激しく恋された。夫人は彼女との仲を割くため宝石を彼女のトランクの中へ入れて盗みをしたと警察に訴えたので、罪なき彼女は今は獄裏の人となっているのであった。夫人は対する恨み忘れ難く、ジャンはドナルドと彼の母の選んだ妻との間に生まれた赤児をさらってくれば、との条件でミスティリアになる承諾を与えた。かくしてラムゼイ夫人の孫は悪人に奪われ、成人後は悪人になるように養われることとなった。ゴードンはジャンの行衛を尋ねて素人探偵となったが、ニューヨークにいる彼の友人達が宝石を何者にか盗まれるので、その秘密を解こうとしてマダム・ミスティリアが怪しいと感づき、ついにその正体が昔の許嫁ジャンであることを突止め、彼女が復讐の原因を聞いてラムゼイ夫人をしてジャンに罪の無いことを証明させ、初めて幸福がジャンを訪れた。

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