カイロの一夜

解説

「若き血に燃ゆる頃」「散り行く花」のラモン・ノヴァロが主演する映画で「男子戦わざる可らず」「摩天楼の狼」の監督者エドガー・セルウィンが書き下ろしたストーリーを、アニタ・ルースとエルマー・ハリスが共同して脚色し、「私重役様よ」「若き血に燃ゆる頃」のサム・ウッドが監督に当たり、「紅塵」「コンゴ」のハロルド・ロッソンが撮影した。助演者は「成吉斯汗の仮面」「十三号室の女」のマーナ・ローイ、「夫婦戦線」「お転婆キキ(1931)」のレジナルド・デニー、「今日限りの命」「散り行く花」のルイズ・クロッサー・ヘイル、「ジェニイの一生」のエドワード・アーノルド、「極楽特急」のC・オーブリー・スミス、ブランシュ・フレデリシ等である。

1933年製作/アメリカ
原題または英題:A Night in Cairo

ストーリー

ジャミルはカイロで通訳者、案内人みたいな仕事をしている男であった。今日しもカイロの停車場で、彼はいいカモになりそうな婦人客を切りに物色していた。彼の眼を惹いた美人はダイアナという英国人で、叔父のセシルと召使のパワーズを従えて下車した。ところが彼女にはちゃんと出迎え人があった。それはダイアナの婚約者で、水道技師の英国人ジェラルド・ヒュームであった。ジェラルドはジャミルがダイアナに近づくのを警戒し、彼女にも忠告した。が、そんなことでひるむジャミルではなく、彼はダイアナの窓下で恋の唄を歌った。そして1日彼はついに彼女の寝室に忍び入り、何人かの贈り物の花を彼女にふりかけて眠りを醒まし、ダイアナを根負けさせて、遂にジャミルは彼女の案内者としてピラミッド見物のお供をすることになった。見物中ジャミルは召使のパワーズをまいて、ダイアナを誘拐し、砂漠のオアシスの己が住家に伴った。ジャミルはある集落の酋長の息子だったのである。誘拐されたことを憤ったダイアナはジャミルに復讐し、逃亡せんと機会を伺っていた。そこでジャミルとの結婚も彼女は表面承知したが、その式場で彼女は酒盃をジャミルに投げつけて逃げ出した。ジャミルは怒って追跡し、遂に捕らえて彼女を鞭打ったが、不憫になりそのまま釈放した。捜索隊に救われた彼女はカイロに帰った。ジャミルはお尋ね者として日夜所在を晦まさねばならなかった。一方ダイアナとジェラルドは結婚の運びとなり、いよいよ結婚式の当日となった。ジャミルは厳重な捜査網を突破してダイアナの面前に立ち現れて、過日の無礼を陳謝し、再び熱烈な愛の告白をした。ダイアナは結局英国紳士のジェラルドよりも、ロマンチックなジャミルを愛していることを悟り、砂漠の花嫁となったのである。

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