踊子夫人

解説

「悪魔の日曜日」「危険なる楽園」のナンシー・キャロルが主演する映画で、「セレナーデ」「巴里酔語」のハリー・ダバディー・ダラーが「暗黒街のローマンス」「巴里酔語」の脚色者ダグラス・Z・ドーティーと協力で脚本を組み立て自ら監督にあたった作品である。米国の有する少壮ユーモリストとして知られているドナルド・グデン・スチュワートが特に台詞を執筆し、「喝采」「チウインガム行進曲」のジョージ・フォルシーが撮影を担任。助演者は「屠殺者(1930)」「サラアと其の子」のフレドリック・マーチ、「喧嘩商会」のフランク・モーガン、グレン・アンダース、ダイアン・エリス等である。

1930年製作/アメリカ
原題または英題:Laughter

ストーリー

もとレヴューの踊り子だったペギーはウォール街の仲買人モートン・ギブソンと結婚した。モートンは彼女を愛するあまり金にまかせて贅沢三昧のことを許していたが何分にも2人の年齢は親子ほど違うのでぺギーの若々しい気軽な気持ちはモートンには了解出来なかった。ペギーが結婚したことから失恋して欧州に渡っていたポールという貧しい青年作曲家が突然帰って来た。彼は早速ペギーの家を訪れたが素っ気なく面会を断った。併し以前から知り合いの黒人下女の計らいで彼は室内に入って行った。そして礼儀などを無視するボヘミアンの気質からポールはモートンが大切にしていたピアノを勝手に演奏し遂にモートンから追い払われるにいたった。モートンには先妻との間にマージョリーという娘があって欧州の学校に学ばせてあった。これが帰って来ることになってペギーは彼女を波止場に出迎えた。親子にも係わらずお互いの年はたいして隔たっていないので2人は、たちまち仲良しになる。彼等が家に引き上げモートンがペギーにポールと親しくするのを禁じようとしていた時、噂の主ポールが現れ、ペギーとマージョリーを誘って彫刻家ラルフの家へ連れて行った。このラルフという男はペギーが踊り子時代から知っていた人間であったがあまり性質のよくない男である。翌日ポールはペギーを誘い郊外へ遠乗りした。その時突如嵐に襲われたため2人は一軒の空き家へ身を避けた。これが見回りの警官に発見され危うく盗賊の汚名を被せられようとするがモートンの計らいで釈放された。ペギーはこれに懲りて今後ポールとは絶対に顔を会わせないと良人に誓った。一方彫刻家のラルフはマージョリーの家に金があるのを目をつけ彼女を手なづけようとする。これを見抜いたペギーは2人の恋に極力反対した。だが自分の邸に仮装舞踏会が催された晩、マージョリーはラルフそそのかされ遂に混雑にまぎれて駆け落ちする。ペギーはマージョリーの身を気づかい仮装のままラルフの家に追っていき男に愛がない証拠を見せ、彼女を帰宅させる。ところがペギーが立ち去ろうとした時銃声が聞こえた。それはラルフが自殺したのであったが現場に居合わせたペギーは殺人犯として拘引された。彼女は警察においてようやく身の潔白を証する事が出来た。しかし重ね重ねの醜聞に悩まされつづけたモートンは我慢が出来なくなって彼女を離婚してしまった。だが結局それはペギーにとっては幸いとなり、身軽になった彼女は愛するポールの腕に抱かれたのである。

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