男の出発のレビュー・感想・評価
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西部劇の主人公たちにも少年時代はあったハズだ。
カルペッパー(ブッシュ)のもとで働けるようになったベン。途中、牛泥棒の一味と遭遇し、銃撃戦となり4人の仲間を失った。ベン(グライムズ)は1日がかりでカスティーゴという町に向い、助っ人を連れてくるようにと遣いを頼まれる。途中でうんちしているときに馬とガンベルトを盗まれたベン、4人の助っ人を連れ帰るとき、その助っ人に取り返してもらう・・・
夜、見張りに立った少年ベン。今度は馬泥棒に10数頭奪われ、厄介者扱いされるが、なんとかその馬泥棒に遭遇し、仲間がやっつける。コロラドへと向かう旅、数百頭の牛を休めるために通った土地は、大地主ピアースの支配する土地だった。多額の金を請求され、カウボーイたちはガンを奪われる。牛を届けることが任務であるカルペッパー。悔しさを残し去ろうとするが、そこで神の地を求めて旅する集団に出会う。力なき彼らはピアースの土地を神の土地だとして動こうとしない。ベンは一人残ろうとするが、荒くれ者のラスやルークたちが加勢してピアースの軍団と銃撃戦に・・・
仲間もピアースたちも次々と死んでゆく。そして集団とベンだけが残ってしまったが、カウボーイへ抱いていた幻想も破れ、仲間を埋葬するとき銃を捨てるのだった。
明らかにこれまでのハリウッド西部劇とは一線を画す。ベトナム戦争の影響もあるためか、カウボーイたちをそのまま戦争で戦う兵士たちとして見れば納得できる。アメリカ万歳なんてほど遠い西部劇なのだ。しかも神だけに頼る集団をも批判していることは間違いない。ラストに流れる「アメージング・グレース」も印象的!
西部劇好きな人には評価の高い作品です。 正直、私には分かりませんで...
西部劇好きな人には評価の高い作品です。
正直、私には分かりませんでした。カウボーイを夢見る少年が、とある一行に加わり旅を続けつつ成長していくというもの。こいつ成長してるか?(笑)
西部劇、どうにも苦手です。死んだ親父が大好きだったので結構挑戦するのですが、私にとっては非常にハズレの多いジャンルになりつつあります。
カウボーイという仕事は何なのかを描く
総合:75点
ストーリー: 75
キャスト: 75
演出: 75
ビジュアル: 65
音楽: 70
職業としてのカウボーイに焦点を当てたちょっと異色の西部劇。
西部劇といえば敵がいてそれと撃ちあって戦うというのが定番。それもあるのだが、しかしこの作品は本来カウボーイという人々は何をしているのかを描いている。牛や馬や荷物を狙って泥棒や強盗が登場するので撃ち合いもある。気の荒い人々の集まりだし、強盗相手に殺しに躊躇はない。しかしそれはこの仕事の一部でしかない。
銃をホルスターに下げ力強く馬を乗りこなすカウボーイは少年の憧れ。しかし実際のカウボーイは家畜に対して責任を負い、厳しい生活に耐え、荒くれ者たちの中で負けない体力と精神力をもっていなければ勤まらない、死と隣り合わせの危険な職業だった。憧れだけではやっていけずに失態を続ける少年は、現実を知っていく。
敵を倒したりするようなかっこよさだけでない、彼らの本来の厳しさや辛さも描いた作品。有名俳優が出ているわけでもないが、登場人物の演技も良い。音楽も郷愁を誘ったりちょっと物悲しかったり。意外と拾い物でした。
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