奥様武勇伝

劇場公開日:

解説

「ミニヴァー夫人」「パーキントン夫人」と同じくグリア・ガースン、ウォルター・ピジョン主演映画で、マージャリー・シャーブの小説をジナ・カウスとモンクトン・ホッフェが改作し、「ミニヴァー夫人」のアーサー・ウインペリス、「少年牧場」のウィリアム・ルドウィグ及び「隠れた眼」のハリー・ラスキンが脚色し、「ブーム・タウン」のジャック・コンウェイが監督、「ミニヴァー夫人」のジョゼフ・ルッテンバーグが撮影した1949年作品。助演者は「嘘つきお嬢さん」のピーター・ローフォード、新人スターの第1人者エリザベス・テイラー、「氷上の花」のシーザー・ロメロ、「断崖」のナイジェル・ブルース、「剃刀の刄」のルシル・ワトスン、メアリー・ボーランド等である。

1948年製作/アメリカ
原題または英題:Julia Misbehaves
劇場公開日:1949年11月

ストーリー

第1次大戦の折、金満家の御曹子ウィリアム・シルヴェスター・パケットは美しいジュリアと結婚した。お人好しだがハメを外しすぎるジュリアに困惑したウィリアムは、生まれて間もない娘スーザンを連れて去ってしまった。こうして10数年、美人なるが故にどうやら落ちぶれもせず過ごして来たジュリアは、思いがけなくパケット家からスーザンが結婚するにつき、招待状を出したのがスーザンだと分かると、ウィリアムの母パケット老夫人は、ウィリアムをパリまでやり、ジュリアを途中で追い返す手はずをきめた。ところがジュリアは映仏連絡船上でアクロバットのフレッド・グノヘシオと仲よくなり、一座の花形が泥酔して出演不能となったので、代わりに舞台に立ち大好評を博したりして、ウィリアムは行き違いになってしまった。ジュリアはフレッドに求婚されたが、事情を話して再会を約し、パケット家へ乗り込んだ。パケット老夫人は追い返そうとしたが、孫のスーザンに反対されて、ジュリアはともかく、滞在することとなる。ところが賭博場でスッテンテンになったジュリアは、得意の手練手管でウイローブルック大佐をだまして金を取り、スーザンへの贈り物を買った。ジュリアはスーザンが婚約者よりも画家のリッチー・ローガンを愛していることを知ると、愛なき結婚をやめ、彼と結婚するようにスーザンに勧める。一方ジュリアが昔に劣らず美しく無邪気なのを見ると、ウィリアムは彼女と元のさやにおさまりたい気になる。しかしフレッドがジュリアの婚約者と自称して面会を求めて来たので、ジュリア追放を目論むパケット老夫人は、これでウシリアムの愛情の芽生えを刈り取ろうとする。ジュリアはフレッドよりもやはりウィリアムが好きなので、板ばさみとなって弱ってしまう。ウィリアムはジュリアが彼の親友ウイローブルック大佐を詐ったことを知って、大佐を利用してフレッド追い出しに成功し、ジュリアと和解しかけるが、芝居がばれてかえって彼女の御機嫌を損じてしまう。騒ぎの最中にスーザンとリッチーはかけ落ちして秘密結婚する。ウィリアムとジュリアは驚いて、スーザンの結婚式場に予定されていた山の別荘へかけつけると、2人の気持ちを承知しているスーザンとリッチーは、ジュリアとウィリアムを別荘に閉じこめる。そして折からの嵐は閉じこめた2人を結びつけたのである。

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