ある雨の午後

解説

メアリー・ピックフォードとジェシ・L・ラスキーの創立したピ ックフォード・ラスキー・プロダクションズの第一回作品で「ロマンスの街」「原始人」のフランシス・レデラーが主演、「三銃士(1935)」「巖窟王」のローランド・V・リーが監督した。脚本は「波止場の天使」のスティーブン・モアハウス・エヴェリーとモーリス・ハンラインが、プレスバーガー、ルネ・ピュジョール合作のオリジナル・ストーリーを翻案して書き下ろし。共演は「海は桃色」「パリは夜もすがら」のアイダ・ルピノを始めとして「真夏の夜の夢」「泥酔夢」のヒュー・ハーバート、「人生は42から」「ダビド物語」のローランド・ヤング、「トップ・ハット」のエリック・ローズ、ジョセフ・カウソーン、リエヴ・ド・メーグレ伯爵夫人、ドナルド・ミーク等である。撮影は「戦う巨象」「ロスチャイルド」のペヴェレル・マーレィ。ちなみにこの映画はフランス映画“Monsi ur Sans Gene”の翻案で、音楽も原映画どおりリラルフ・アーウィンのものを使用している。

1935年製作/アメリカ
原題または英題:One Reiny Afternoon

ストーリー

一介の舞台俳優フィリップ・マルタン(フランシス・レデラー)は、社交界の夫人イヴォンヌ(リエヴ・ド・メーグレ)と映画館でランデヴーするならわしだった。ところがある雨の日の午後、館内で彼はイヴォンヌと間違えて、見知らぬ乙女に接吻してしまう。これがパリの某新聞社長ペルラン(ジョセフ・カウソーン)の娘モニク(アイダ・ルピノ)であった。モニクの許嫁のアルフレド伯(エリック・ローズ)も怒った。だがこの事件で一番騒ぎ立てたのはパリ浄化婦人会で、その結果フィリップは裁判に引き出され、道徳を乱し、秩序を破壊する鬼人として新聞に書き立てられた。モニクは騒ぎが大きくなるのを嫌い、彼の罰金を払って事件を穏やかに納めようとした。だが、映画館内の接吻事件は一躍してフィリップを有名にし、女達の偶像の的となり、彼は劇場から解雇されるどころか、かえって主役に抜擢される。その中でフィリップとモニクとの間に恋が芽生え、フィリップはイヴォンヌと縁を切り、モニクはアルフレドとの婚約を棄てる。もっとも、この二人の間の一時の誤解がフィリップを再び刑務所に送るが、彼は危ういところで放免となり、開場間際に劇場に駆けつけ、今度はモニクと本番の接吻の実演を観客の前で演じた。

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