悪魔の影

解説

「潜水艦SOS」「悪魔の空襲」のリチャード・ディックスが主演する映画で、リー・ローブとハロルド・バックマンが合作しジョー・ミルウォードとリチャーソ・ブレイクが協力脚色し、「人間改造」「ダンテの地獄篇(1935)」のハリー・ラックマンが監督し、「からくり令嬢」のアレン・G・シーグラーが撮影したものである。助演は「からくり令嬢」のジョーン・ペリーを筆頭に、「片道切符」のナナ・ブライアント、小劇場マスカース座の主役俳優だったフランク・C・ウイルスン「幸福は空から」のエライシャ・クック・ジュニア、新顔のイアン・ウォルフ、「科学者の道」のウォルター・キングスフォード、「女学生大行進」のヘンリー・コルカー等の面々である。

1937年製作/アメリカ
原題または英題:The Devil Is Driving

ストーリー

弁護士ポールは友人の息子トニイが泥酔運転をして衝突事故を起こし過失致死罪に問われたので、友達一家に頼まれて彼の弁護を引き受けた。ポールは彼を救う道はただ一つ当夜彼の家に居た者全部に彼が酔っていなかったと偽証させることだった。裁判の日ポールは証人に偽証させてトニイを救ったが、新聞記者である恋人イヴはポールの行為を憎んで彼を離れて行った。イヴを失ったポールが淋しく帰宅した夜、彼は一人の男に拳銃を突き付けられ連去られた。その男はトニイの車に妻子を殺された男だった。彼は金があってお前のような弁護士が雇えるならお前を殺してしまうと述べた。心を打たれたポールは意を決して検事に当選し厳重に交通事故を取り締まった。たまたまトニイが再び泥酔して轢殺事件を起こした。彼を起訴したポールは前と反対に偽証のために打ち負かされそうになった時、彼は以前トニイを偽証罪で救ったことを述べ辞職し、ついにトニイを自白せしめた。かくしてポールは検事の職を退いたが、彼の許には去って行った恋人イヴが帰って来た。

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