蒼空の覇者

解説

「極楽島奇譚」「海駈ける猛虎」等と同じくミルトン・シルス氏主演映画で、エリオット・ホワイト・スプリングス氏作の物語をケイリー・ウイルソン氏が脚色し、「霧の裏街」「おお母よ」等と同じくチャールズ・ブレイビン氏が監督したもの。シルス氏の相手女優は新進のモリー・オディ嬢で、アーサー・ストーン氏、ミツチエル・ルイズ氏、ジョージ・フォーセット氏及びヨーラ・ダヴリル嬢が助演している。

1927年製作/アメリカ
原題または英題:Hard Boiled Haggerty

ストーリー

ハガーテイー中尉は技量優秀にして且つ戦闘精神に富んだ模範的飛行将校だった。彼は独軍飛行機を幾台となく射落とした殊勲者だったが、命懸けの職務にある故か兎角不品行で地上に於いては憲兵隊に睨まれ通しで、彼の上官コットン少佐はそれを何よりも苦に病んだ。ある日ハガーテイー中尉は運悪く敵機に射落されたが僥辛にも命を完うし、更に一機を操縦して復讐戦を演じ見事に敵機を屠つた。そして中尉はその儘機関士クラックソンと共に無断でパリへ遊びに行った。パリでは例によって憲兵隊と衝突した中尉はフランス娘ジエルメエヌの部屋へ飛び込んで隠れた。憲兵が捜索に来た時彼女は誰もいないと言って中尉を救った。それが縁となって2人の間に恋が芽生えた。恋は中尉の徳性にかけた心を浄化した。彼は上官の許に帰って甘んじて懲戒処分を受けようとしたが、意外にも少佐は彼に殊勲のメダルを与えた。中尉は少佐に彼女を紹介した。少佐は彼女をゴゴという淫売婦だと思い、中尉にこの女と手を切れと勧めた。中尉は愛人を侮辱されて激怒し上官と殴倒してしまった。軍事裁判廷に於いて中尉が有罪を宣告されようとした時少佐は部下を愛するため婦人の名誉を犠牲にして彼女の素性をあばいた。中尉は少佐が偽証するものと主張したが、ジエルメエヌは少佐の言葉を裏書して告白した。半信半疑の中尉は説き伏せられて少佐に去った。平和克復後彼らは本物のゴゴに逢った。そしてジエルメエヌを探し出した時彼女はゴゴが自分の姉で母が深く姉妹を信じているので自分が姉の汚名を被たのだと語った。ジエルメエヌとハガーテイー中尉の仲はあらためてコットン少佐の媒酌で結ばれた。

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