青きダニューヴの夢

解説

「オーケストラの少女」「天使の花園」と同じくジョー・パスターナク製作、ヘンリー・コスター監督のディアナ・ダービーン主演映画で、かつてフランツィスカ・ガール主演で映画化されたエルンスト・マリシュカ力作のオリジナル物の再映画である。脚本は「新婚第一歩」「庭の千草」と同じくプルース・マニングとフェリックス・ジャクソンが協力し、撮影は「ホノルル航路」のジョセフ・ヴァレンタインが指揮した。1940年作品。助演者は「嵐の青春」「カナリヤ姫」のロバート・カミングス、「炎の女」のミッシャ・オーア、「姉妹と水兵」のヘンリー・スティーブンソン、「氷上の花」のS・Z・サコール、「春の序曲」のウォルター・カトレット等である。

1940年製作/アメリカ
原題または英題:Spring Parade

ストーリー

ハンガリーの村娘イロンカが、市へ山羊売りに出掛けて、占師に見てもらうと、運はウィーンで開ける、夫は芸術家、偉い有力者が友達となる、しかし真の愛が棒で頭をたたくだろうという運命判断が出た。馬鹿げた占に腹を立てたが、山羊の買手が現れたので、その取引で夢中になった。その買手は熱烈なダンスファンで、結局山羊と代金をかけてダンス競争をすることとなった。目のまわるようなダンスが続き男の方はへたばってしまった。イロンカは拍手の中を山羊を引いて歩き出したが、もうフラフラだった。乾草の山に倒れ込んだ彼女はそのまま眠ってしまい、眼を覚ますと、星空の下で乾草のベッドがガタガタ動いていた。ウィーンのパン屋テシェックの荷馬車の上で眠っていたのである。途方に暮れたイロンカは、1週間したら市へ行くからそれまで泊まっていけと、勧められるままに運はウィーンで開けるというその運だめしをすることになる。テシェックは皇帝お気に入りのパン作りの名人であった。翌朝イロンカがパン屋の2階から近衛兵の行進を見下すと、美男子の太鼓手が今晩8時にと誘った。夫は芸術家のはず、兵隊なんかまっぴらと思いながら約東のカフェに行くと、太鼓手のハリーは天才的作曲家であることが分かり、愛し合うようになる。軍隊勤務で作曲発表もままならぬと聞いたイロンカは偉い有力者…と皇帝お好みの塩入りパンを作り始める。翌朝皇帝は楽譜とパンとを受け取られた。パンの中から手紙が出た。この曲は無名の天才の作で、その人は軍務に追われています。陛下のお力でお救い下さいませ。ローランド街のパン屋にてーという手紙を侍従達は怒り、テシェックを皇帝毒殺の嫌疑者として引致した。イロンカは皇帝にお目にかかり、テシェックは放免となる。皇帝は天才作曲者のことを聞かれたが、つまらぬ誤解でハリーと喧嘩しているイロンカは、何もお願いしなかった。イロンカはハリーも占もあきらめて故郷の村へ帰ろうと決心した。ところへ宮廷舞踏会の招待状が来た。傷心のイロンカは帰心矢の如く、テシェックと共にお断わりに参内した。皇帝に歌をところ望されたイロンカがオーケストラの方を振り向くと、指揮者はハリーである。止むなくハリー作曲のワルツを歌い出すと、ハリーの指揮棒がイロンカの頭を軽くたたいた。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第13回 アカデミー賞(1941年)

ノミネート

撮影賞(白黒) ジョゼフ・バレンタイン
編曲賞 チャールズ・プレビン
音響録音賞  
主題歌賞
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