愛の暴風

解説

「藪睨みの世界」「悪に咲く華」のエドモンド・ロウが主演する映画で、原作ならびに台詞はジェームズ・ケヴィン・マッギネスが執筆し、「疑惑晴れて」「ツェッペリン倫敦襲撃」のジョン・G・ブライストーンが監督し、「踊るカレッヂ」「ケンタッキーの唄」のチャールズ・G・クラーク氏が撮影した。助演者は「想夫舞曲」のメイ・クラーク、「鉄骨エロ騒動」「悪に咲く華」のウィリアム・ハリガン、「ハバナから来た女」「曠野に叫ぶ(1930)」「河上の別荘」のウォーレン・ハイマー、ジョー・ブラウン、アイアン・マクラレンなど

1930年製作/アメリカ
原題または英題:Men on Call

ストーリー

機関車の運転手チャックはいつも気に入った女があれば結婚すると言っていた。その気に入った女、それはある劇団の踊り子ヘレンだった。ヘレンもまたチャックを愛した。そこでヘレンは仲間の踊り子達を集めて婚約の披露をしようとした。その時、1人の新聞記者が誤伝されている彼女の醜聞を問いただしに現れた。これを聞いたチャックはあまりの意外さにヘレンの弁解も聞かずそこを飛び出してしまう。停車場に帰った彼はやがて特急の運転手として乗り込む。だが失恋の心痛は彼からすべての注意力を奪ってしまった。危険信号、衝突、責任、退職。6ヵ月の後のとある公園のベンチに落ちぶれたチャックが座っていた。雪さえ降ってきた寒空にチャックは合服一枚だ。そこへ通りあわせたのが彼の親友で海難救護所の所長をしているカップだった。チャックから事情を聞いたカップは同情して彼を雇い入れる。3年の月日が流れる。ある夜、見張り所から暗い海を眺めているとシスコ通いの船から1人の女が投身した。これをチャックはカップと共に船を出して救いあげる。女はヘレンだった。手当ての甲斐あって彼女の生命はとりとめたが幾日かたつうちに何も知らないカップはヘレンに恋を感じる。ヘレンはチャックに依然の出来事を弁解せんとしたが彼は耳を貸そうともしない。悲観した彼女はそこを去ろうと決心したがカップに引き止められる。救護所全員によって舞踏会が催された日、カップはヘレンに結婚を申し込んだ。チャックもそこへ姿を見せた。カップはチャックに同意を求めた。だがチャックとしてはそれに賛成する気持ちにはなれなかった。そして不愉快な面持ちでヘレンを罵るばかりだった。たまり兼ねたヘレンは過去の一切の事情をカップに話し、身の潔白を力説した。チャックとカップの間には不穏の空気が流れた。ある日、沖合に一隻のスクーナー船が火災を起こして漂っていた。海難救護所の全員は現場へ急行する。炎々と燃える船上で、船長は必死となって積載するガソリンの爆発を防いでいる。カップは勇敢に猛火の中に飛び込んで船長を救い出そうとしたが、燃え落ちた材木の下敷きとなって倒れる。これを見たチャックは日頃の感情を捨て打ち、死を賭して船中に飛び込みカップと船長を助け出したが彼もまた重傷を負う身となった。病院の一室、チャックはヘレンが側にいるのを気づかずカップの手を握りながら彼女を愛する自分の本心を打ち明けるのだった。そして彼女が自分の誤解を許してさえくれれば結婚する心算だと言った。いまは恨みもなく以前の友に戻っていたカップは心から彼らの幸福を祈るのだった。

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