愛怨二重奏

解説

「小都会の女」「愛の花篭」のロバート・テイラーと「ガルシアの伝令」「花嫁の家出」のバーバラ・スタンウィックとが主演する映画で、ジョージ・オーアバックの原作を「脱線僧正」のレオン・ゴートンと「彩られし女性」のジョン・ミーハンが協力脚色し、「ローズ・マリイ(1936)」「桑港」のW・S・ヴァン・ダイクが監督し、「桑港」「巨星ジーグフェルド」のオリヴァー・T・マーシュが撮影した。助演は「五ツ児誕生」「彩られし女性」のジーン・ハーショルト、「港に異常なし」「僕の脱走記」のジョセフ・カレイア「青春の抗議」のジョン・エルドレッジ、「放送豪華版」のサミュエル・S・ハインヅその他の面々である。

1936年製作/アメリカ
原題または英題:His Brother's Wife

ストーリー

クリスはロスモーア鉱山会社の地方病研修所にファーレンハイム教授の下で働いている若い科学者だった。南米の鉱山に班点病が流行し、多数の坑夫が倒れたので、それを撲滅するため教授は同地へ発足することになり、クリスもその1行に加えられた。ところが出発の10日前、彼はマネキンをしているリタと熱烈な恋に陥り、自分の前途を犠牲にしても彼女と結婚する決心を固め、兄と父に打ち明けた。兄のトムはしかし弟の将来のため断固として2人の結婚に反対した。クリスはデヴィスの経営するナイトクラブに借財を負っていたが、トムはそれも支払ってやり、彼を南米に出発させた。クリスも今は仕方なく寂しくあきらめて1行と共に出帆したが、納まらぬのはリタであった。クリスの1行は南米で血清の発見に努力したが成功しない。何カ月か経ってクリスは教授から休暇を与えられニューヨークへ帰って来た。すると以外にもリタは復讐のため色仕掛けで兄のトム蕩し、名義だけの結婚をして姿をくらましてしまっていた。クリスはこれを知って兄のため逆に復讐しなければならぬと決心した。デヴィスの店で働いているリタを見つけると、彼は一緒に南米へ連れて帰った。心から彼を愛しているリタは彼を信じて南米へ行き、兄が離婚してくれるのを待っていた。クリスは血清の研究を続けているうち、ついに殆ど偶然の機会から病菌の伝染は山羊の体につく扁虫を媒介とし、血清は山羊の血液から採れることを発見した。しかしその時同地の官憲は彼らの血清に原住民を実験することを禁止する。そこへトムから離婚通知が届いた。クリスは嘆くリタを押し切って彼女にニューヨーク行きの旅費を与え、自分は教授と2人奥地へ行き、自分の体を血清の実験に供しようとする。それを知ったリタは直ちに後を追い、密かに病菌を自分で注射した。だがクリスの血清は見事に彼女を救い、命がけの行動に復讐の念も消えた彼は、愛する女と輝かしい業績を持ってニューヨークへ帰った。

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