「火遊びの顛末」アン・ハサウェイ 裸の天使 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
火遊びの顛末
アメリカの危うさというか…ヤバさが詰まっちゃいる。
養殖と天然とでも言うのだろうか?
イキがってる連中が勘違いして、道を踏み外した時、数ブロック先には本物が棲息してる社会構造。
好奇心の代償は計り知れない。
そこで身の丈を知るというか、頭が冷えればいいのだけれど、そうはいかない若さもある。
誰もが強者になれる銃の存在。
人差し指をほんの少し引くだけだ。
もちろん、それが何をもたらすか本物達は知っている。でも養殖達には、それがどういう事なのかの線引きができない。
体に染み込まされたものと、デフォルメされたものの差が如実にあらわらる。
言いようのないスリルを終始感じてたのは、子供を持つ身だからだろうか?
恐ろしい社会だと思う。
むしろ、あのギャング達は良心的だと思う。
鴨が葱背負ってきてるのを、わざわざご丁寧にに追い返す。とばっちりを受けた前例がいくつもあるのかもしれない。
アン・ハサウェイに釣られて見始めた作品だけど、とんでもなかった。
彼女がヌードになってまで、この作品に参加した意義は多分にあると思われる。
退屈な、というか所謂平和な日常に飽き飽きしてスリルを求める若者達の心理はわからなくもない。
女の方が度胸があるというか、肚が座ってんなとも思う。そういう危なげな男達に惹かれる気持ちも分からなくはないが、度が過ぎてる。
自ら進んでした行為をレイプだと主張し、結果ギャングの1人が捕まる。
待っているのは報復だ。
結果、その子の彼氏が引鉄を引いて、ギャングを撃ったのだろう。
退屈で平和な日々は終わりを告げ、待ち望んだ退屈で平和とはかけ離れた日々が幕を開ける。
その後の彼らを思うとゾッとする。
…バカだなぁだけでは済まされない。
起こり得る現実なのだと思う。
この作品がブレーキになってくれればいいと思うのだけど…はてさて。
文字通りアン・ハサウェイは体を張ったのだと思う。
セクシーな彼女を拝めはするし、相手役のスパニッシュがアンに輪をかけたくらいにセクシーだ。
過度にセクシーな描写も散見はするものの…警視庁が展開する啓蒙ビデオに使ってもいいんじゃないかと思われる。
公開がは2005年なのだけど、その割には絵が古いし、アンも若い。ハイスクールなのかな?そんくらいの年代だ。どっから掘り出してきたんだとも思うし、終盤に更生するアンに疑問も残るんだけど、ダイレクト過ぎるメッセージは詰め込まれてたように思う。
題名と内容説明に釣られ、まんまと術中にはまった訳で…してやったりな制作サイドのしたり顔が目に浮かぶ。
「裸の天使」って邦題は全然的を得てないのが、意図としては適切だった。