42 世界を変えた男のレビュー・感想・評価
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ジャッキーロビンソン
だが、やがて時はめぐり、もう無視したくなかった。
映画「42 世界を変えた男」(ブライアン・ヘルゲランド監督)から。
まだ、黒人の人種差別が堂々とまかり通っていた時代、
差別反対に対する動きは、リンカーンだけでなく、
いろいろな分野で起こっていたことに、再確認した。
この物語の主人公は、メジャーリーグ最初の黒人選手、
背番号42・ジャッキー・ロビンソンであることは間違いないが、
私は、ハリソン・フォードが演じた「ブランチ・リッキー」こそ、
真の主人公ではないか、とメモを整理した。
ブルックリン・ドジャース(現ロサンゼルス・ドジャース)の
ジェネラル・マネージャーであった彼が、野球界を変えたも言える。
当時の慣習だった「人種差別」に背き、なぜ黒人にチャンスを与えのか、
その理由を、淡々と語るシーンが、私のお気に入りとなった。
野球を愛していた彼の学生時代の野球界を振り返り、こう呟く。
「愛する野球界の内側は、不公平で腐っていたが、私は無視した。
だが、やがて時はめぐり、もう無視したくなかった。
君が・・また、野球を愛させてくれた、ありがとう。」
学生時代は、自分のことしか考えられず、差別を受け入れるしかなかったが、
今、GMという立場になってみて、やはり当時の「人種差別」に後悔が残る。
それが「無視したくなかった」という台詞に置き換わったのだろう。
自分の生き様として、どうしても貫きたかったことを行動に移した。
そして、その期待に応え、結果を残した背番号「42」。
「毎年、4月15日、メジャーリーグでは、ロビンソンの偉業を称え、
全選手が『背番号42』をつける。」という。
彼がメジャーデビューした日に、彼の勇気と誇りを忘れないために。
「背番号42は、唯一全球団の永久欠番である」という事実は、
アメリカらしい素敵なルールだな、と関心した。
果たして、日本野球界に出来るだろうか・・期待したいところである。
影の立役者に乾杯!
差別を超え、実力で世界を変えた。
悪しき慣習を変えるにはそれ相当の苦痛を受けるだろう
今でこそ黒人の合衆国大統領が誕生する時代になったが、人種差別真っ只中の時代に白人に虐げられる中、黒人初のメジャーリーガーを任せられるなんてことは、一般人には到底理解できないほどの苦痛を受け耐え忍んできたはず。
また、彼が挫折し、活躍できなくても世界は変えられなかったと思うと、選ばれてこうなるべくしてなったと思わざるを得ない人生だったのではないだろうか。また彼を選び励まし支えた球団オーナーと、寄り添い続けたたくましい妻が居てこそ成し得た偉業でもある。
肌の下はみんな同じ人間同士が、知恵を持ったばかりにくだらない差別や争いを生み出している 日々欲と理性の狭間で生きているが、同じ人間として辛いこともあるが他人を尊重し、尊厳を持った行動できる人間がこの作品を通じて一人でも増えれば世界はずっと良い方に変わり続けると思えた作品だった。
実話としては素晴らしく感動的な物語だが、映画としては盛り上がりに欠ける演出で少々残念ではあるが、クライマックスは良かった。
偉大なる背番号42
期待を裏切らない感動
世界中の国賓がその偉大な人の死を悼み、弔問に訪れるネルソン・マンデラの追悼式。1990年代半ばに30年弱に渡る獄中生活を経ても白人への復讐ではなく、融和という奇跡を実現させた申し分ない稀有の偉人である。2009年にUSAにおいて奇跡の黒人初の大統領となったバラク・オバマも当然敬意を込めて参列。
この映画上映中のこの追悼には不思議な因縁を感じる。
マンデラ、オバマの偉業よりも遥か昔、70年近くも前にUSA、白人の聖域であったメジャーリーグに風穴を空けた黒人がいる。ジャッキーロビンソン、今も全球団の永久欠番であり、毎年4/15には全選手が彼の背番号42をつけてプレイするという。
気性も人一倍激しくプライドも高い一流白人選手からの差別や当時のアメリカ国民は現世では描けない程、画中描写以上に卑劣なものが多かった事は想像に難くない。
大抜擢のチャドウィック・ボーズマンの好演、ハリソン・フォードの存在感が素晴らしい。日本でも非常に高い評価、期待を裏切らない感動を得るでしょう。
野球好きにお勧めの映画
予告編
確かに映画は面白かった。
黒人差別にしても、最初は野球を楽しみにしてた少年も周りの大人達が差別用語を言い戸惑っていたが最後には少年も大人の真似をして差別用語を叫ぶ。
こんな差別をしてたのか‥と考えさせられる部分もあったりしたが、予告編の方が面白かった。
素晴らしき人格者とそれを理解した仲間の物語
肌の色によって、人格すら持つことを許されない時代に不屈の意思と精神力を持った42番。もっと色々なことがあっただろうと想像します。そう思うと映画としては表現が少し弱いかなと思います。引退する所くらいまで描いて欲しかった。
世界を変えた男はGMのリッキー
黒人は白人とトイレを共同で使えず、球場のスタンドは入口からすでに有色人種用を白人用が区別される。野球は白人のスポーツで、黒人が一緒になってプレーすることなど考えられない時代だ。
まさか黒人の大統領が生まれるなど誰も考えもしない。あの「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(85)でも、タイムスリップした1955年では黒人が市長になることなどあり得ない話としてギャグにしたほどだ。
そもそもは大航海時代の三角貿易で、労働力として奴隷を確保するためにアフリカから品物と交換で無理やり引き連れてきたのが、黒人がアメリカに住み着いた発端だ。それでいながら、時代が変わり男女はもちろん、肌の色も関係なく人権が主張されるようになると、白人だけが人間であるかのような考えが横行し、今なお人種差別が無くなっていない。
1940年代、黒人もアメリカ国民として当然だと言わんばかりに戦争に駆り立てておきながら、終戦後も白人と黒人の間の垣根は無くならない。
こんな時代にたったひとり、黒人が白人に混じって野球をプレーするということが、どんなに大変だったことか。身の危険を感じるほどの誹謗中傷に耐え、怒りのすべてをプレーにぶつけるジャッキーの姿が痛々しい。けれども“やり返さない勇気”を持ったジャッキーは、ユニホームを着た孤高の紳士となっていく。
ジャッキーの努力は並大抵のものではないが、ドジャースのGMリッキーが偉かった。周囲の偏見や反対を押し切り、旧友を振り切ってでも新しい風を吹き込んだリッキーという人物がいなかったら、現在のメジャーリーグがどうなっていたか想像がつかない。
ハリソン・フォードが、老いても骨のあるリッキーを素晴らしい演技で体現。
チームメイトで男気を見せるピーウィーのルーカス・ブラックや、口汚い敵将チャップマンを意地悪く演じたアラン・テュディックがスタンドの臨場感を盛り上げる。
男たちのプライドと友情を描いた、久しぶりにワーナーらしい男臭い映画だ。
実話だけに、脚色の振り幅がないのが残念だ。
小学生2人の息子と見に行きました
ジャッキーロビンソンに捧ぐ
自分にとっても“42”はこれから特別な数字になるだろう
大リーグ初の黒人選手、ジャッキー・ロビンソンの軌跡を描いた感動作。
自分は野球にあまり詳しくないので(東北人なので楽天だけは応援している)、こんなに偉大な人物の存在を知らなかった事を恥じた。
映画界で言ったら、シドニー・ポワチエのようなパイオニア。
素直に良い映画だった!
物語は丁寧で分かり易く、感情を揺さぶり、非常に満足度が高い。
この映画を見て、つまらないと答える人はそうは居ないだろう。
何でも“最初”は叩かれる。
そこに“人種”が加わればさらに辛辣。
ジャッキー・ロビンソンが受けた迫害は凄まじいもの。特に、あのクズゲスアホ監督は何!?(怒)
迫害は周囲からだけではなく、同じチームからも。
今だったら大問題だろう。
人種差別の愚かさを訴える。
さすがに感情が爆発しそうな時もある。
そんな時、オーナーのリッチーの言葉が胸に響く。
「やり返さない勇気を持て」
やり返すのなら、プレーで。自分を証明する能力で。
これが本当の意味での“倍返し”だ。
やり返さない勇気…いい言葉だ。
罵るしか能の無い奴らには、ジャッキーと同等の能力が果たしてあるのか。何故、プレーそのもので打ち負かそうと思わないのか。
スポーツマンシップが聞いて呆れる。
ジャッキーのプレーは、次第に周囲や仲間の考えを改めさせる。
真摯な姿勢、不屈の精神は勇気を持たせてくれる。
やがて勇気は周囲を動かし、理解する者も現れ、希望に繋がる。
そしてその時、新しい世界への道が開く…。
ジャッキー・ロビンソンを演じたチャドウィック・ボーズマン、これから大注目だ!
オーナーのリッチーを演じたハリソン・フォード、素晴らしい!スターオーラを封印し、いぶし銀の魅力!
楽天が初の日本一に輝いた事もあり、関係ないかもしれないけど、感動が倍増。
多くの人に自信を持ってオススメ出来る良作!
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