「自分にとっても“42”はこれから特別な数字になるだろう」42 世界を変えた男 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
自分にとっても“42”はこれから特別な数字になるだろう
大リーグ初の黒人選手、ジャッキー・ロビンソンの軌跡を描いた感動作。
自分は野球にあまり詳しくないので(東北人なので楽天だけは応援している)、こんなに偉大な人物の存在を知らなかった事を恥じた。
映画界で言ったら、シドニー・ポワチエのようなパイオニア。
素直に良い映画だった!
物語は丁寧で分かり易く、感情を揺さぶり、非常に満足度が高い。
この映画を見て、つまらないと答える人はそうは居ないだろう。
何でも“最初”は叩かれる。
そこに“人種”が加わればさらに辛辣。
ジャッキー・ロビンソンが受けた迫害は凄まじいもの。特に、あのクズゲスアホ監督は何!?(怒)
迫害は周囲からだけではなく、同じチームからも。
今だったら大問題だろう。
人種差別の愚かさを訴える。
さすがに感情が爆発しそうな時もある。
そんな時、オーナーのリッチーの言葉が胸に響く。
「やり返さない勇気を持て」
やり返すのなら、プレーで。自分を証明する能力で。
これが本当の意味での“倍返し”だ。
やり返さない勇気…いい言葉だ。
罵るしか能の無い奴らには、ジャッキーと同等の能力が果たしてあるのか。何故、プレーそのもので打ち負かそうと思わないのか。
スポーツマンシップが聞いて呆れる。
ジャッキーのプレーは、次第に周囲や仲間の考えを改めさせる。
真摯な姿勢、不屈の精神は勇気を持たせてくれる。
やがて勇気は周囲を動かし、理解する者も現れ、希望に繋がる。
そしてその時、新しい世界への道が開く…。
ジャッキー・ロビンソンを演じたチャドウィック・ボーズマン、これから大注目だ!
オーナーのリッチーを演じたハリソン・フォード、素晴らしい!スターオーラを封印し、いぶし銀の魅力!
楽天が初の日本一に輝いた事もあり、関係ないかもしれないけど、感動が倍増。
多くの人に自信を持ってオススメ出来る良作!