「老いは日に日にやってくる。」愛、アムール メイばばさんの映画レビュー(感想・評価)
老いは日に日にやってくる。
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老いた2人の愛とは?と問われる作品でした。
四六時中の献身的な介護はしかも(老老介護)は、精神も肉体も疲れ果ててしまうのでしょう。
病状が進み、夫が懸命に飲ませた水妻が吐き出すでしょ。
介護している方は一生懸命なのですが、もう水分もいらないと訴えているのよ。きっと
食べる事も飲むものも欲しない、無理にそれを与えようとすると苦痛に感じる。
判断は本当に難しいけれど、そして夫が妻を叩くでしょ。ここは泣けてきましたよ。
しかし結末はあの老人のエゴのように映りました。
奥さんは若い頃は美しく、ピアノ教師で教養あり素敵な女性だった。
それは元気だった頃の老夫婦の食卓の風景で解る。
夫もそんな彼女を愛し、誇りに思い生きて来てからこそ、
徐々に崩れていく妻の容姿、混沌とした意識の状態で生きている彼女を
みるのは自分だけでいい。
でも人間は何時か老いて行く、それを誰も止める事は出来ない。まして病に倒れれば尚更に。
病院には二度と入れないでという妻の願いには誠実でしたが、これでいいわけないでしょ。
私は枕を顔の上に置いた時その気持ち解らないでもないと、
でも途中ではっと気づき枕をどかすと思っていました。
最後まで抑えたままで、ここでテンション一気に下がりましたよ。
なぜ自然に逝かせて上げなかったのか?他に方法は無かったのかと・・・。
夫も妻と共に病んで行ったのですよね。きっと。これも愛アムール。
最後に老夫婦を演じた2人素晴らしかった。
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