永遠の0のレビュー・感想・評価
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まあまあかな
全体としては悪くないですが僕の中での原作の大事な部分があまり入っていなくて残念でした。原作を読んでない方は読むことをオススメします。最後の現代に零戦が出てくる件はいらないですね。
岡田君ありき 三浦春馬君はうーん
主演の岡田君は素晴らしかった
私自身原作は未読ですが読んだ人と一緒に観ました その人曰く1番大切な部分がはしょってあったので物足りなさを感じるらしい 三浦春馬君は人気先行のミスキャストかも 演技力が 笑
でもその辺は目をつぶって全体的な出来として良いと思いました 新井浩文さん・染谷君はさすが上手い 又ベテラン役者陣がいい感じで重厚さを出しているので…
最後の回想シーンと現代に登場したゼロ戦は
ザ・邦画の悪い癖がでた感じで一気に冷めた
し低質にしてしまった
しかし岡田君の出来が良かったので★4つ
主題歌は好き。
原作は読んでませんが、宣伝見て期待して行きました。が、よくある感動させようとする映画という感じ。戦争時代はこんな人達がたくさんいたんだなーと、考えさせられましたが、映画自体には入り込めませんでした。岡田君の演技は良かったですが、三浦春馬その他周りが良くなかった。他の方も書いていましたが、最後の宮部が現代に現れるシーンはいらなかった。
どなたかも言ってましたが
どなたかも言ってましたがこれは第二次大戦の色々あったお話のキリハリなのです。映画ではありませんでしたが、最後に宮部が特攻して、その残骸をアメリカの空母の艦長が見て一言あるんでしたが。松本零士の戦争ロマンシリーズにあったはなしでしょう。そんな切りハリのお話なのですが、号泣でした。戦争はやらない方がいいのは分かり切った話であるが、敵を目前にして私らのおじいちゃん達がいかに戦ったか、胸が張り裂けそうでした。祖先に感謝したい。
今 巷では靖国問題がクローズアップされていいますが、靖国問題は日本では全党一致でA級 B級もないことを認めているかとおもいます。あまり興味がなかったのですが、一度お参りしたいと思います。
日本人の戦争感とは
今年は『風立ちぬ』で零戦の設計者が描かれ、今回の『永遠の0』では、その零戦を巧みに操るパイロットが描かれた。特攻隊として戦争の時代を生きた当時の日本人について深く考えさせられた。この映画の中で登場人物が「来年は終戦60周年」と話していたので、西暦2004年の設定なのだろう。(ちなみに登場人物達はスマホではなく、ガラケーを使用していた。)物語終盤で祖父が、「あと10年もすれば戦争を知っている日本人はほとんど生きていない。」と話していたシーンが印象に残った。今年は2013年。戦争や特攻隊というテーマ通じて家族愛を描いた映画だが、戦争を知らない世代が戦争で多くの日本人が亡くなったという事実を知らないままではいけないという大切なメッセージが込められている。
ちなみに小嶋さんの横で泣いたのはNY旅行以来今年で二回目。
余談だが、この映画を鑑賞した2013年12月26日、安倍首相が靖国神社を参拝し、国内外から激しく非難されている。
永遠に受け継がれる魂の物語
主人公は愛する家族の為に、自分は必ず生きて帰る、自分の命を守りきる、そう誓って戦地へ赴く。しかし、やがて彼は命よりも、自分が生きる事よりも大切な事があると気付く…。
主演の岡田さんをはじめ、ベテラン俳優陣の演技も素晴らしく、あのしっかり書き込まれた長編小説を見事に2時間半にまとめ上げている。当然、映画では描き切れていない部分も多々あるが、映画でしか表現出来ない魅力がそれを補っている。原作も映画もどちらも素晴らしいと言える稀有な作品だ。酷評するコメントも見受けられるが気にする必要は無い。素直な気持ちで観て欲しい。きっと涙が溢れるだろう。
身近かな所に英雄がいたりする!
やはり事前に、映画に使われたゼロ戦の模型を宇佐市平和資料館まで見に行っていて良かった。
映画の中で、間近に見た物が出て来ると感動する。
館内は年寄りばかりだった。
年を取ると、映画を観て泣きたいようだ。
自分も少し泣いていた。
年寄りなんだろうか?
内容については、ネタバレになるが。
主人公は、現代に生きる三浦春馬さん演じる青年だ。
主人公の(本当の)祖父(岡田准一さん)は、最初は、妻子のために、「必ず、生きて帰ってくる。死んでも、帰ってくる」と誓っていたが、
先に死んでいく護衛機や戦闘機のパイロット仲間達の犠牲の上に、生きながらえる事が耐えられなくなり、特攻を志願する。
特攻志願=死だ。
九死に一生ではなく、十死に0生となる。
しかし必ず、生きて帰って来ると妻に誓って、最期に浮かんだ策とは?
自分が死んでも、家に帰る方法とは?
推理小説かと思った。
それは、『他者に託すこと』だった。
出撃直前に、そのチャンスが偶然訪れた。
自分のゼロ戦のエンジンの不調を見抜いた彼は、機を部下と取り替えてもらい、部下が不時着して生き残る事を願った。
そして、「妻子を頼む」と短い手紙を機に残した。
主人公の義理の祖父(夏八木勲さん)が、(特攻で死んだ)本当の祖父の、その部下の特攻隊員だったとは。
主人公は、義理の祖父を本当の祖父だと思っていたし、元特攻隊員だと知らなかった。
ふだん、我々が、いかに祖父に関心を持っていないか実感させられた。
戦争未亡人となっていた祖母と、祖父の部下の元特攻隊員が結婚したのだ。
戦争体験者は、みんな、似たようなそれぞれの体験をしている。
言わないだけで、戦争なんて、何も起こらなかったような顔をして。
戦争体験者が日本からいなくなる前に伝えたい映画だと感じた。
追伸
特攻隊の生き残りの人に、金持ちもいれば、貧乏人もいる。
また、いろんな職業の人がいる。
時代によって、英雄像も変わる。
妻子がいるだけでも幸せ者だが、残された妻子は辛い。
原作を超えていない
私は公開前に原作を読んで既にかなり泣かされていました。
これに映像が付けば号泣かと思い、ハンカチも用意して行きましたが、原作ほどの感動は得られませんでした。原作は戦争、特攻の真実に恋愛ストーリーを絡めた感じですが、映画は恋愛ストーリーの方がメインになっている。それは好きずきでしょうが、やはりあの時代を戦った人がどういう思いで、何を信じて戦い、死んでいったのかを中心に取り上げて欲しかった。
CG、特撮はすばらしかった。空母(赤城?)は迫力があった。
おまけですが原作では開戦前には軍拡を主張し、戦中は大本営発表に与したにも関わらず、敗戦後はあっさり身を翻し、命をかけて戦った人達を貶める新聞社を批判するくだりがあるのですが、映画では跡形もなく消えていました。その理由はエンドロールを見てなるほどと思いました。「朝日新聞社」の文字が。。。
原作強し。
原作を読んだ日に鑑賞。
あの長いストーリーを144分で映像化ということで、楽しみにして鑑賞しました。
何よりもこの映画での零戦の戦闘シーンはどの映画よりも臨場感にあふれていたと思います。
特攻の叫びや射撃音やプロペラの音がすごく耳に残り、今の時代では聞いたことのない音で戦争というものを強く感じました。
ただ、やはり原作強し。
144分に収めるために省略したシーンが納得できない。
永遠の0はどの搭乗員の言葉も省略できないほど綿密に組みあっていたものなのに残念な省略でした。
ヤクザの人の話、記録員の話、社長と高山の特攻はテロかという話等一つずつ進んでいく過程があるからこそなのに
、もったいないという思いです。
終わり方もしっくりきませんでした。
原作ファンとしては、まずまずかなという思いです。
ただ、エンドロールのサザンオールスターズの歌は必見です。
そこでまたストーリーを思い返し涙が出てきます。
この映画をみて零戦に興味をもち、原作を読んでいただけたら、この小説が伝える戦争における命の重さが伝わるかなと思いました。
若い人たちにこそ、観てほしい
正直、私は零戦や空母を観るために映画館に足を運びました。
それは間違いじゃなかったです。零戦が隊列を組んで飛行するシーンや駆逐艦を爆撃するシーンは予想越えていて感激しました。
しかし、それだけではなかったです。
…BGMでしょうか?あとストーリー?
だいぶ観入ってしまい、2時間半の上映時間があっという間に過ぎて行きました。
とても面白かったです。宮部さんかっこよすぎ。
信念貫き、大事なものを守る人ってかっこいいですよね。
最期は、映画でしかできない演出で魅せてくれますよ
いい感じ
戦争について考えさせられた。今の若者にぜひ見て欲しい
三浦春馬の演技力に若干ショックだったが岡田准一の自然さに驚いた。本も読ませてもらったが大差なく、むしろスッキリまとめた感じ(本は説明多く正直いらない部分があったwww)で見やすかった。ぜひ観ていただきたい。
やはり原作にはかなわない!
全体的にはよくできていました、が、原作を超えてはいない、、、どころかかなり残念。
原作で散々泣いた人は映画では泣けないでしよう。事実、原作を読んでいない女房はボロボロでした。
でも原作で伝えたかった事、、映画で伝わったんだろうか?
特に、朝日新聞の記者と思われる左翼記者との特攻に関するやりとり、、ここに全てが出ていたのに、これはカット(≧∇≦)
やはり協賛に朝日新聞が入っているからか?
あと、ヤクザの存在感が控えめ。ここが泣き所なのに。
でも、戦争とは日本とは、、を考える良い機会にはなりますね。
映画を見てから原作を読む事をオススメします!ぐーっと深いです!そして感動も何倍も!です。
永遠の0
内容に関しては他の方が言われてる様に良くも悪くも万人受けに纏められてるようでした、宮部がエンジンの不調を直ぐに感じる力の凄さの表現と、まつのが折角最後にヤクザの話を盛り込んだのに映像が無かったのは残念でした、最後のフラッシュバックに一瞬でも血まみれで刀を持ち、まつのに「生きろ!」と言う映像が有ればもっと感動したでしょう、後細かい事ですが零戦には翼に足を乗せられるのは一ヶ所しか無いのにドカドカ乗るシーンはちょっと・・・折角本作品で初めて零戦の乗機バーとか再現されてるのにコクピット直前の乗機をちゃんと見たかったです。
良くも悪くも押し付けがましい
宮部が清子をお風呂に入れるシーンは最高でしたね。あのシーンが一番感動的でした。井上真央と岡田準一の演技がとても良かったし、引き戸が半分だけ空いている、にくい演出も最高。
でも、原作を読んでいればそれほど観る必要性を感じなかったのも事実でした。演出も個人的にはうーんと感じるものが多かったです。特に音楽の演出には正直辟易しました。攻撃を受けたら沈痛な音楽が流れる、感動的なシーンにはこれでもかというくらい感傷的な音楽が流れる。あそこまで扇情的な音楽を加える必要ってあるんだろうかという感じです。
健太郎が自分で調べていくうちに次第に宮部という人間が現れてくる展開が読者が自分でページを読み進めていくこととリンクしていく面白さが原作の大きな部分でもあったと思うので、話自体は変わりませんが映画から観た人も原作を読む価値はあると思います。
原作をぜひ読んで
限られた時間内に原作の要点をよくまとめてある作品だと思います。戦争の悲惨さは固より人として大切なものを訴える作品になっていると思いました。
ただ欲をいえば原作の細かい心理描写や人間のさまざまな感情をもっと組み入れて欲しかったと思いました。
朝日新聞が協賛になっているのでそれ以上表現できなかったのかとは思いますが、原作に出てくる特攻はテロリストだと語った人物が
明らかに朝日新聞社の記者と自分は解釈していましたので・・・
戦前、戦中の朝日新聞と戦後の朝日新聞はあまりにも違いすぎることを知るには原作を読んだほうがわかりやすいと思います。
悪くはないのだが・・・
劇画、原作の順で見て読んだ。
映画の中だけで全編を盛り込むのは不可能なためか、やや薄味な感も。十分泣ける内容ではあるが・・・
出来によってはあと3~4回劇場鑑賞しようかとも思ったが・・・あと1回くらいかな?
いくつか気になった点
・宮部は音や振動でエンジンの調子が分かるほどのパイロットというのが具体的な前フリとしてあれば、52型から21型に乗り換えた経緯に重みが増したのに。
・姉がチャラい感じで物書きに見えない(祖父の家から帰る時のバイバイは何だか軽すぎ)。
・弟、司法試験に頑張ろうという姿で終わらせてほしかった。安易なお涙ちょうだい?これがなくても十分、泣けるのに。
・某全国紙批判の件が同級生同士の会話で終わってしまって、結構重要なところなのに、残念な演出。ここを表現できないのが弱いところか。ある意味、現代版の検閲か?殺りく兵器なんて言葉、弟から出てこないでしょ、普通。元特攻隊員の言葉だからこそ実感がこもるのに。
・取材した零戦乗りの回想、もうちょっと深くやってほしかった。前段、腕をなくした長谷川の件が残念だった。単なる頑固おやじで終わった感が。その後のエピソードで精算したかったのだろうが・・・長谷川の悲哀も入れて欲しかった。
・ミッドウェイ海戦、端折りすぎ?雷撃が長く続いて完全奇襲で急降下爆撃なのは語り部に語らせて補足すべきだったような・・・
・CGは全般的にうまかったと思うが・・・空母赤城の航行シーンに重量感がなさそうな。
・航空隊の初着艦シーンでの飛行甲板上の整備兵、へらへらしすぎでは?また、着艦した戦闘機、さっさと下に降ろさないと、前側に固めて置いたまま次の着艦をやらせるのか不思議・・・着艦に失敗したら全部の飛行機が使い物にならなくなる危険が。斜め甲板のある終戦間際の米空母と違うのに。
・大石が撃墜されたとき・・・原作はシコルスキーとなっていたので本来はマスタングじゃなくコルセアのはず・・・変える必要があったのか?(些末なことだが)
・「特攻隊は自爆テロではない」と言う点は、もうちょっと強調してもよかった。過去があってこその現代、未来なのに。作戦の外道を賛美する必要はないが、いかに戦ったかと言う点は明確にすべき。劇画では一番に泣けるところだったのだが・・・
・ラスト、映画的にはおそらく正解なのだろうが・・・特攻賛美と言うわけではなく、宮部はやっぱり凄かったんだなという所が欲しかった。
・挿入歌は・・・「海ゆかば」が一番泣けますけどね・・・商業的にしょうがないか・・・悪くはなかったが。
追記
・12/25、2回目を鑑賞。やはり3回目はないかな・・・
・原作で某新聞社批判をやっておいて協賛にその新聞社が名を連ねているのはどうなんでしょう・・・
・30数年前の戦記ブーム世代なので原作を純粋に小説として評価できるかと言うと、やや疑問があることを付け加えておきます(エピソードに当事者の手記の引用が多そうな)。
・凄腕のパイロットであるはずの宮部、景浦との模擬空戦でしか実力を見せていないのが残念。まさか、本当に逃げ回っていたわけでもなかろうに・・・(本当に逃げていたら銃殺刑もの)大石に助けられるエピソード、宮部自身も敵機を撃墜していたはず。
原作よりも凄い脚本の完成度。感涙。
試写会では、よみうりホール中にすすり泣く声がこだまするほど、大きな感動に包まれました。なんと素晴らしい作品なのでしょう。一つ一つのシーンでの演技が尋常ではないくらいの魂のこもった演技。それはきっと英霊たちの魂が百田氏を動かしたからではないでしょうか。そして山崎監督につきまとい、役者たちを指導して、現代の日本人に自分たちが捧げた犠牲の意味を知ってほしいという、強い強い彼らの想念が作らせたものではなかったかと感じました。自虐史観で育った戦後の若者たちに是非見てほしい作品です。
国のために命を捧げるのが当然だったと言われる戦時下の日本。なのに主人公の宮部久蔵は凄腕のゼロ戦乗りでありながら、卑怯者と誹られても、「娘に会うまでは死なない」と妻松乃との約束を守り、生還することにこだわり続けていたのです。そんな宮部が、なぜ特攻に志願したのか?長きにわたって封印されていたその壮絶な生涯と驚愕の事実が明らかされることで、散っていった英霊たちが、未来の同朋に託した想いが明かされていくというミステリータッチのストーリー。
その謎を明かしていくのは、大学生の佐伯健太郎。主人公が宮部でなくて若い健太郎の目線に据えたところに、百田氏のある意図が隠されていると思います。
最初は、戦争のことなんて全く関心がなかった健太郎というのがポイント。現代の若者を代表するかのような健太郎の心境の変化こそ百田氏の本作に託したテーマなんですね。
最初は祖母・松乃が死去したことがきっかけでした。葬式のあと祖父賢一郎から、健太郎は本当の祖父の存在を知らされ、驚きます。母・清子の頼みもあって、嫌々ながら祖父のことを調べていくことに。その祖父が誰あろう宮部でした。
姉の慶子と共にわずかな情報を元に宮部の足取りをたどるものの、出会う元戦友からは「海軍航空隊一の臆病者」「何よりも命を惜しむ男だった」と姉弟に蔑みの言葉をぶつけられるばかり。ところが右翼の大物景浦に会って、自分立ちが見聞した宮部の悪評を話すと、景浦は怒りだし門前払いに。健太郎は元戦友から初めて聞く祖父の話に困惑し、調査を続ける気を無くしていくばかりでした。
しかし元戦友の井崎から、宮部が国のために命を捧げるのが当然だった時代に、勇気を持って命の大切さを説いた強い男だったと知らされて、宮部の真実がもっと知りたいと決意するのです。
原作では、冒頭から賢一郎と宮部の関係が明かされますが、本作ではラスト近くまで伏せたことで、原作よりも感動が強くなりました。また原作では宮部のことを調べるきっかけは、慶子の勤務先だった新聞社が主宰する終戦60周年記念プロジェクトで、特攻のことを調べだしたことになっているのですが、本作では健太郎が軸になったことでより本作のテーマが際立ったと思います。
それは、「神風特攻隊のことを自爆テロだ」と中傷される件で際立っています。原作では、慶子がプロジェクトリーダーの高山という上司から言われる言葉だったのに比べて、本作では健太郎が合コンに出かけたとき、友人たちが浴びせられる言葉として描かれるのです。特攻隊はテロじゃないと義憤にくれる健太郎の姿こそ、百田氏が描きたかったことではないでしょうか。だから、山崎監督は原作者も泣かしてしまうような凄い脚本を練り上げたのでした。
その後の健太郎は再び恐る恐る景浦を訪ねます。健太郎の変化を察知した景浦は重い口を開くのでした。景浦を通して知り得たことは、宮部は特攻に志願する直前まで、鹿児島の特攻基地で航空教官を担当していたということ。そして景浦と共に特攻機を守備する目的で零戦に乗務して、特攻に出る教え子たちを来る日も来る日も間近で見守っていたというのでした。あれだけ生還に拘っていた男がまるで別人のように、棺桶に片足を突っ込み正気を失っていたとも。
それでも景浦もなぜ特攻に志願したのか理由は分からないというばかりです。しかも、出発直前に、故障を見破っていた51式の零戦を戦友に譲り、わざわざ調子のいい21式に乗り換えていることまで分かって、余計に健太郎は混乱します。51式に乗務していれば、生還できるチャンスはあったのです。なのに松乃との絶対に帰るという約束を破ってまで、なぜ宮部は死に急いだのでしょうか。
その理由が、ある人物の証言によって明かされ、宮部がどんな思いで死を選択したのか明かされるとき、どっと涙が止まらなくなりました。
けれどももっと泣けたのは、戦後のシーンです。宮部に託された部下の大石は、松乃の消息を探し出します。大石は宮部から受けた恩を返すために、松乃を経済的に支えようとしますが、夫に裏切られた悲しみから抜け出せない松乃は拒絶し続けます。何度も何度も松乃の元へ通い詰める大石。やっとその想いが通じる瞬間が、ものすごく感動的でした。泣けましたねぇ。そして松乃は悟るのです、夫が例え死んだとしても、どんな手段でもおまえの元に帰ってみせると約束したのはこのことだったのかと。
すべてが明かにされたとき、健太郎は空を見つめていました。それは60年前の特攻出撃の直前に宮部が見せた眼差しと同じだったのです。宮部は自分の死と引き替えに、自分に続く若者たちに日本の未来を託したのでした。そして健太郎はそんな祖父を誇りに思い、その死を無駄にすることなく、自分も世の中に役立つ人生を過ごしていこうと、遠くの空を見つめながら決意するのでした。
いま中国や北朝鮮からの軍事的な脅威にさらされている日本。本作に込められたよりよい日本を目指そうというメッセージは、理屈抜きに胸に響きました。
それにしても、宮部久蔵役の岡田准一が素晴らしい演技。アイドルとして歌っているときとはまるで別人。加えて妻子と再会した宮部の子煩悩ぶりな表情を浮かべているときと、特攻教官として教え子を失う絶望の日々を過ごしていた時でもまるで別人のようです。 岡田ばかりではありません、この作品を最後に亡くなった夏八木勲が、賢一郎として秘密をの吐露を始めるときの表情も凄かったです。また元戦友井崎を演じた橋爪功が、宮部への忘れえぬ熱い思いを迸らせるところ、景浦を演じた田中泯の凄みを利かせた演技などどのシーンの演技も見どころ満載です。
また田宮模型監修で白組とロボットがタッグを組んで完成しさせた海戦、空中戦シーンもリアルテイ抜群。きっと邦画で最高峰のCGシーンを目撃することになるでしょう。さらに かなりの長編を原作者も納得する形で2時間余の尺に違和感なく納めることができた点も特筆に当たります。そしてサザンオールスターズのテーマ曲は本当に心にしみました。
実は12日の報知試写会にも当たっているので、もう一回見たいです。また涙が止まらなくなるでしょうね(T^T)
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