劇場公開日 2013年12月21日

永遠の0のレビュー・感想・評価

全433件中、321~340件目を表示

4.5必見ですよ。

2014年1月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

知的

戦争の悲惨さやその大義とそこに生きる一個人の持つ感情や思いとの無関係性、軋轢が、きっちり描かれている。岡田君の演技も素晴らしいし、画面構成も圧倒的な迫力があった。一方では、何度も泣けるシーンが出てくる。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
こばりん

5.0感動して涙が止まらない

2014年1月14日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

興奮

戦争を賛美する映画かもしれないと、考えながら観たが、先入観とは全く違って、悲しいほどのヒューマンドラマだった。V6の岡田君の演技も期待せずにみたが、これまた素晴らしい。今を生きている自分の役割について、考えさせられた。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Momi23

3.0二度と起こってほしくない…。

2014年1月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

こんな、悲しい戦争から60年くらいしか経っていないということが、信じられない。

この時代には、実際にこういう悲しい出来事が沢山あっあんだろうなぁって思います。

映画的には、ちょっと疑問に思う事があったので、小説を読もうと思います。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Naho

5.0観て良かった

2014年1月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

原作を読まずに観たことが、かえって良かった。昨年に観た宮崎駿監督の「風立ちぬ」と合わせて観て、戦争を知らない若い世代には観てもらいたい。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
やまかつ

5.0これは見るべき

2014年1月13日
iPhoneアプリから投稿

泣ける

久々映画で涙っ!
友達の中に見た人が多くて自分も見て見たけど、見てよかった!
こういう映画は、ずっと残していくべきだと思いますっ

コメントする (0件)
共感した! 1件)
渚沙

5.0生きること

2014年1月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

言葉で表すのは難しい。本を読んでから見ようと思ったけれど 映画を観てから映画を思い出しながら 本を読むのもいいと思った。
あと もっと零戦のことを知ってからもう一度観たい。
岡田くんの演技とても良かった。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
きゃおりん

5.0生き延びることが、 愛しているという証明!!

2014年1月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

男の中の男、宮部久蔵の生き様にぐっとくるものがあった。当時家族のこと、生徒のことをお国のことより思っているということが、いかにすごいのかということがわかった気がした。人を愛するということの本質をみた気がした。年明け一発目に、いい映画を観ることができました。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
チャリンカーベル

4.5流された血を無駄にしないこと

2014年1月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

怖い

宮部久蔵と言う人物は本当に臆病者だったのだろうか?
何故宮部は当時タブーとされた生きて帰ることに拘ったのだろうか?
何故宮部は最終的に特攻を志願したのだろうか?
これらの謎に迫りつつ、戦争の悲惨さも訴え掛けるような戦争ミステリー仕立ての作風が、過去の戦争映画とは一線を画すようで非常に見応えを感じました。

まあミステリー仕立てで引っ張った割に終わってみれば思いのほかストレートな内容だったので、唸らされるところまではいきませんでしたが、逆に言えばストレートだったからこそ心に響いた部分は間違いなくありましたから、基本的には見応え十分、素晴らしい映画だったと思いました。

それにしても、死にたくない、生きて帰りたいと思ってはいけない時代があったなんて、本当に恐ろしいですね。
お国の為に命を捧げるのが当たり前、たとえそれが無駄死にだと分かっていても・・・って、本当に狂った時代です。
でも、こんな時代があったからこそ今がある、それは間違いない事実。
彼らの死を無駄にしない為にも、我々は後の時代に繋げていかなければいけない、伝えていかなければいけない・・・そう改めて強く思わされました。

夏八木勲さんの魂の叫びを聞いたら、そう思わない人なんていないでしょう!
いや、他のベテラン陣の演技もそう、主演の岡田准一の鬼気迫る演技を見てもそう、各俳優陣の演技には本当に心揺さぶられました。
それプラス最新のVFX技術が加わったド迫力の映像も相まって、素晴らしい映画に仕上がったなととにかく感心させられた次第です。

まあ何にしても、日本、対戦国、いや世界中で流れた血、涙が無駄にならないような未来を望みたいものですね。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
ヴァル

3.0毒抜きした小林よしのりの『戦争論』

2014年1月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

とにかくくどいです。

 これでもかと常に垂れ流され続ける音楽は、「はい、ここは感動するところですよ~」とわざわざ説明してくる、もはやBGMを通り越してアナウンスを聞いているようでした。

 演出もまたくどく、橋爪功が扮する戦争体験談を語る病床にある老人が「中隊長(主人公)、あなたのお孫さんがお見えになっていますよぉ!」とベッドの上で虚空を見つめながら絶叫するあたりから胃がもたれ始め、三浦春馬扮する宮部久蔵の孫が現代のビルの谷間を飛行するゼロ戦の幻覚を見るあたりになると、もう流石に噴飯ものです。蜂蜜にガムシロップをぶちまけるがごときその糖分過多の演出で一つだけ分かることは、我々は制作者にここまでやらないと感動もテーマも受け取れないような不感症だと思われているということでしょう。

 果たして、戦争をメロドラマに落とし込んだこの映画は、戦争の悲惨さを訴え若者に反戦の心を育ませることができたのでしょうか?少なくともあるシーンを思い返す限りそれはないと思います。三浦春馬が大学の合コンの席で特攻隊を自爆テロだと揶揄する友人に憮然としながら「いや、特攻とテロは違うっしょ?」と反論するのですが、その発言の根底にあるのは「自分達には文脈が、物語があるがアイツ等にはそれがない」という、自分と敵対する立場への無理解です。他者の文脈を理解せず己が都合ばかりを前面に押し出す姿勢こそが、世の争いの火種の要因となっているはずなのに、イスラム諸国が欧米から受け続けた仕打ちと、現状打破の手段として自爆テロを行っているという彼らの文脈を、彼はまったく考慮していません。

 そしてこの物語に寄せられる感涙の数々と同時に、感動できない人は可哀想だとか、素直に物語を受け止めようという人々からは先の大戦への反省などはみられるでしょうか。
 ガダルカナル攻撃時、合理的にこの作戦が遂行不可能だと主張する宮部久蔵に対して同僚が殴り掛かりますが、あのシーンは知性よりも感情や精神論を優先し、滅多な事を言えばそれが実現してしまうと考えていたあの時代の日本の空気の象徴するものです。この映画を見て感動している人たちは、あの時代を何よりも先に情念で捉え、そしてその情に横槍を入れるものを排除しようとしています。そのあり方こそが、宮部に殴打をくれたものの正体であるにもかかわらず、彼らはそのことに全く無頓着なのです。

 右だの左だのではなく、果てしないノンポリの涙の蓄積の彼方に何があるのか。結局何も変わっちゃいないんですよ、この国は。またやりますって。

 様々な登場人物の視点から物語が浮き出される構成と、日本映画にしてはCGを頑張っていた(それでもCGだと分かって冷めるレベルですが)点を評価して星3つです。

コメントする 12件)
共感した! 12件)
13番目の猿

1.0え?5点??5点のわけがない

2014年1月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

う〜ん。
「特攻」というテーマだけでみんな5点つけてるのかな?
(5点つけてる人は他にどんな映画観てるのかなと思ったらこの映画だけしかレビューしてない人がいっぱい)
ホントにこの映画ほめるとこありました?

そりゃ、「日本人なら知っておかなければいけない」とか「語り継がなければいけない」というのには納得だけど、そんなことこの映画観る前から日本人なら一般教養的に分かっていることでしょう?

映画としては説明過多な脚本とこれまた説明過多な演出&演技(特に現代のセクションの孫はヒドい)で完全に間延びしてしまう後半にはまさかのあくびで涙が出ました。
泣く姿勢で映画を観始めたので初めのうちはちょっとのことでうるっときたけど、次第にのめり込めなくなる困った映画です。
600ページの原作をよく映画の脚本にしたと原作者は言ってるけど、マシな脚本家ならこの映画1時間半で終われるようなきがします。
原作にない合コンシーンの脚色もステレオタイプで陳腐な人物描写。全く必要なかったです。(このシーンを原作者はほめているのでセンスを疑う)

監督自身も意識したというサスペンス的要素も、観客はとっくに謎は解けていて、スクリーンの中の登場人物だけ右往左往しているという滑稽さが観てられなかったです。

孫の妄想というもったいなさ過ぎるラストカットも納得いきませんでした。

違う監督でもう一度映画化してほしいです。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
サマーサマー

5.0涙腺崩壊

2014年1月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

終始泣きっぱなしでした。
是非映画館で観て欲しい。
そして周りの方々と一緒に泣いて欲しい映画でした。
色々伏線も多くもう一度見たい映画です

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Takeya Ohnishi

5.0日本人の持つ愛

2014年1月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

この映画は、第二次世界大戦が舞台であるため、戦争反対がテーマのように思われるが、本筋は日本人の愛だと思う。世代の違う日本人が考える愛を、感じ取って欲しい。
書籍を読んだ後の鑑賞でしたが、書籍で表現できない空中戦や特攻の様子は、非常に訴えるものがある。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
ごるだ

4.5素晴らしい作品

2014年1月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

とにかく涙が止まりませんでした。見た人にはわかると思いますが、あ、そっち?みたいな感じになります。でもそれを覆すかのような感動が待っています。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
みぃま

4.0やっぱ右傾化なんですかね?

2014年1月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

単純

興奮

周辺国が騒がしいご時世に、このような映画が流行るのですから。
ちょっと怖い方向にならないか心配です。

と、批判的に捉えたりもしますが、映画自体はとっても楽しめました。
特撮もすごくよかったです。かっこいい。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
検非違使

4.5鑑賞後、色々考えさせられる映画

2014年1月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

難しい

他のレビューでは、原作との違いがどうの役者の演技がどうの戦闘シーンがどうのと、細かいマイナス面ばかりを評論家気取りで述べてる人も多いが、この映画はもっと単純に大いに感動すべき内容である。

最後の場面、現在での零戦登場はいらなかったかも…

主人公の宮部久蔵だけでなく、登場人物それぞれの立場になって観るのも面白い。

これから観ようと思っている人は是非劇場で鑑賞する事をお勧めする。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ICHIRO

4.0後半、ぐんとよくなる

2014年1月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

前半は正直少し期待ハズレかなと思ったのですが、後半別物でした。
かなりぐっときました。
総評としては、よかったですよ。

ただ、特に現在の場面の中に、安っぽいテレビ的な演出効果があったのが残念ですが。。。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
セミ

4.0今生きていること。

2014年1月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

萌える

冒頭のシーンから入り込めました。
戦争映画ですが、さすが山崎監督の演出は分かりやすく、VFXはほとんど違和感無く鑑賞しやすい。噂の空母赤城やゼロ戦はこんなものがあったことを想像でき、感慨にふけます。今の若者が戦争や特攻について否定だけではなく、自分で考え、戦った方々にも想いを馳せて欲しい。そんなキッカケになるような映画でした。出来れば避けうる知恵が出せる人がでることを祈ります。
演出かもしれないですが、現代パートがチョット出来過ぎなので、星4で。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
tet

5.0不覚にも涙腺崩壊

2014年1月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

怖い

本屋さんで映画の予告動画を見た時から「うっ!」っときました。
これはやばい。
今まで映画で泣いたことなかった私がまさか恥ずかしい姿を映画館でさらしてしまう。
もしあふれ出た心の汗をどうするか。
そうだ万が一の時のためにハンカチを持って行こう。
でも絶対に泣かない。泣きたくない。醜態を晒したくない。
そう決めて映画に臨みました。

そもそも邦画は面白く無いはず。
『はやぶさ 遥かなる帰還』の時だって最後に興冷めしたし...
今回も製作者側の自己満足だけで終わるんでしょう。
これで皆さん泣いてくださいよ。ってな感じの押し付けがましいお涙頂戴ではないかと。
それに予算もあまり無いんじゃないの?。
だからゼロ戦の戦闘シーンもわざとらしくって少ししか無いんでしょう。
そう思っていたんです。

しかし始まってみると...
全編を通して素晴らしいゼロ戦の戦闘シーンがありました。
最近の映像技術の進歩はめざましい。
まさに見ている自分もゼロ戦に乗っているかのような気分にさせられました。
操縦席の上から敵機が飛んでいるシーン。
操縦かんを辛く握るしか無い状況。
もう体が固まって呼吸するのも忘れていました。

今まで戦闘機が出てくる映画はいくつもあったのに
どうして『永遠の0』はこんなに引きつけられたのか?
考えてみました。
たぶんそれは実際にゼロ戦は実在して自分のすぐ近くのご先祖様が乗っていたからだと思います。
しかも「十死零生」。特攻は最初からまず助かりません。
さらに敵にダメージを与えることさえできない場合がほとんど。
こんな悲惨な現実が『永遠の0』を他のそのような戦闘機映画とはまったく違って
ものすごいリアリティを見ている日本人に感じることができたんだと思います。

これはぜひ映画館で見てください。
「今忙しいから後でレンタル開始した時に借りるよ。
 自分の自由な時に見れるし、安いし、家でカールでも食べながら横になって見たいし。」
なんて考えている方もいるかもしれません。
そんな映画ではありません。
『永遠の0』は映画館で見ないと本当にもったいない映画です。

主人公の宮部久蔵を演じた岡田准一さんもすばらしかった。
話の展開が変わるごとに現れたその表情に主人公の心の中を鑑みることができました。
他の役者さんだったらこんなに素晴らしい作品にはならなかったでしょう。

でも最後のシーンでもうだめでした。恥ずかしいけど、涙がポロポロ出てきちゃった。
喋れない。喋ると泣き声になってしまう。

なので映画館に行くときはハンカチを忘れずにお持ちくださいませ。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
天コロ

5.0これで泣けない奴は悲しい

2014年1月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

自分のご先祖様のことをよく考えてこの映画をみてください!
あの時代を生き抜いた人がいるから
今の自分がいる。
しっかり今、自分が生きているということを
考えてほしい。

コメントする 1件)
共感した! 4件)
M.T

1.5“超”娯楽映画

2014年1月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

寝られる

祖父が2人いるということを唐突に伝えられたショックから、姉の誘いもあって、顔を知らないもう一人の祖父の経緯を探す。
やがて、その祖父が戦時中「臆病者」と呼ばれ、最終的に特攻隊に参加し亡くなったことを知る。
なぜ臆病者と呼ばれたのか、どういう経緯で特攻隊へ参加したのか・・・。
三丁目の夕日でVFXが評価された山崎貴監督が描く戦争映画が「永遠の0」だ。

原作は小説で、自分は未読。
なので映画が原作通りなのかどうかは言及しないが、もし原作通りであるなら、これほどまでに軽々しく商業を第一に考えた無粋な映画及び小説はないだろうと感じずにはいられない。
裏を返せば、原作がそうであっても、それをぶち壊すほどの衝撃を作り出すことを映画では出来たはずだ。それをやらなかったことからも、この映画が昨今の売り上げ史上主義な業界から来る質の低下の一翼になっていると思われても仕方が無い。

主人公は岡田准一演じる「宮部久蔵」。
物語の都合上、現代と過去を行き来しながら物語を演出していくため、主演の割には出演時間はそれほど長くない。
が、普通ならその少ない出演時間を無駄なく使って宮部久蔵という男を描く描写が欠かせないはずだ。
この宮部久蔵、CMでも見受けられるように当時の束縛感が蔓延していた時代に“生きることを第一に考える”というイレギュラーな考えを声にして言う極めて現代的なキャラクターだ。
だからといって当時の人間はそうは思わなかったとは限らない。特攻隊の人達の遺言書からもそれらは見て取れる。宮部のこの台詞及び信念については別に違和感を感じない。
違和感を感じるのはその言葉に対する宮部の姿勢だ。

味方が戦っている中で乱戦を避け、安全を第一に考えるという宮部の意思は、零戦を知り尽くした人ならではの効率的な考え方だ。
だが、その行動に至るまでの葛藤が描かれていない。
空戦の中で味方が次々と死んでいくという中で、悪く言えば一人高みの見物だ。
そのことについての上官からのお咎めや自身の中に生まれるはずの「助けれなかった」「助けた」という葛藤が描かれていない。
端折ったとでも言うのか?
宮部のこの行動に至るまでの経緯があるからこそ、特攻に異を唱える宮部の気持ちが確立する。この行動をどうやって上官達に説明したのかさえ皆目検討もつかない。不思議な箇所の1つだ。
そして終盤になると、その見るも無残にも特攻に駆り出される仲間達を見て精神的に追い詰められてしまう。
一体宮部は戦場で何を見てきたのか?
特攻という状況下になって初めて気づいたとでも言うのか?
これでは臆病者以前に、単に鈍感で馬鹿でヘタレな人間としか思えない。というか実際にそう描かれてしまっている。
その不足気味な描写から得られるのは、宮部の非人間的な部分。
これに共感なんざ出来るわけがない。
「思い人のために生きる」という理由も、言い換えれば戦場で共に戦ってる仲間達は別にいいのか?ということになる。
無理矢理戦場に駆り出された者もいる時代背景を無視したキャラクター作りだ。
戦争及び当時の日本の束縛感からなる、非常に緊迫し、張り裂けそうな状況とはほど遠い“戦争ごっこというサバゲー”の中で戦う男達と見られてもおかしくない。

面白いのは頼みの綱であるVFXがものの見事に幼稚化してることだ。
三丁目の夕日とは違って、重い、重すぎるテーマを扱うこの映画。
戦闘描写は戦争という状況を描く大切な部分で、残酷さや無慈悲さ、理不尽さといったものを描き、ようやく観ている側は「ああ、これは戦争なんだ」と感じる。
だが映画で描かれている戦闘はただのカッコつけた、ミリタリー好きに媚びた演出ばかりだ。
遠景の、艦船が轟沈する様を映し出しているかと思えば、カメラを掠めるようにカットインしてくる零戦・・・というふうに、非常に演出された戦闘を随所に盛り込んでいる。それはさながらアニメでも見ているかのようなわざとらしさ。
三丁目の夕日と違うのは上にも書いたとおり、重いテーマを扱っているうえに、タッチもコミカルではないシリアスなもの。
なのに非常にファンタジーな、カッコつけたような演出ばかりで、シリアスとは程遠い「緩さ」を演出してしまっている。
おまけに背景と零戦がものの見事にミスマッチになっているなど、売りのVFXももはや形無しといった具合だ。

そういった緩さはVFXだけではない。
劇中、宮部が敵機に後ろを取られ危険に晒されることになる場面があるが、それを宮部が否定する特攻で戦友が助けるというのだ。
戦友はかろうじて生き延びるが・・・まず高速で動く敵機に体当たりするというありえないことをやってのけていることが、この映画の緩さを物語っている。
そして特攻を否定している宮部はそのことについて感謝するだけ。お前の特攻に対する意識はどこに行ったんだ?とツッコミを入れたくなる。

終盤のラブストーリーなんかは、観客に不快感を得られないよう、なるべく双方の存在を観客に植え付けさせて納得させようとする一種の辻褄あわせの作業。
それまで登場時間が少なかった井上真央が、終盤メインに近い出演時間になる構造などが拍車をかける。
そのせいで宮部という一人の人間の経緯から取り巻きのラブストーリーというものに変化し、物語の主軸がブレてしまっている。
2時間20分という長い上映時間がもはや無駄。地上波で1時間ドラマとしてやっていったほうがまた評価できる。

ここまで書けばわかると思うが、つまりこの映画は誰にもわかりやすい単純明快な自己犠牲の物語だということ。
定型文で構成された映画と言ってもいい。それぐらい普遍的な物語。
作中の戦争や特攻などは、ただの設定に成り下がっているため深く掘り下げる必要は無い。勿論、反戦などというメッセージ性なんてものも皆無だ。
この物語は、当時の戦争や特攻を題材にしなくても成立する。それぐらい気楽な映画だということ。
この映画を「素晴らしい」と評価すること自体無粋。もっと気楽に見る映画だよと言いたい。

コメントする (0件)
共感した! 11件)
チンプソン