「沢山の失われた命の上で」永遠の0 茶々子さんの映画レビュー(感想・評価)
沢山の失われた命の上で
私が原作を読んだ時に自分の頭の中に浮かんだ映像が、そのまま映像化されたような感覚。やはり思うことは、感動というよりも、 沢山の失われた命や叶わなかった願いの上に自分たちは生きているということ。
主演の岡田准一さん、大石役の染谷将太さんの迫真の演技が、きっと観る人の心に何かを与えるのでしょう。岡田さんが出てきた時から、ああ…この人は宮部さんだ…と思わずにはいられませんでした。最後のあの表情が頭に焼き付いて離れません。泣きすぎて苦しくなりました。このような残酷な世の中で、強く立派に生きた宮部さんの生きざまに胸を打たれたと同時に、その生きざまを通して時代の残酷さも伝わってきました。この話はあくまでフィクションですが、戦争を経験した方々のお話によると、宮部さんのような方がいた、と。本当にこの作品に出会えて良かった。
この作品に出会う前に知覧の特攻記念館に足を運びました。出会う前と出会った後では、きっと感じることが全く違うのでしょう。
主題歌の蛍、これは、特攻に行く方が蛍となって帰ってくるからだと。
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