「百鬼夜行にいらっしゃい!」キャビン 浮遊きびなごさんの映画レビュー(感想・評価)
百鬼夜行にいらっしゃい!
今回不覚にもネタバレしちゃってから観たが、それでも十分楽しめました。
いやもうムチャクチャっすね。伝統的なホラーっぽく始まっておいて、
『後方2回宙返り3回ひねり』的な訳分かんない着地を見せるというね。
前半は数々の伝説的スラッシャーホラーをなぞるような流れ。
目的地前(ガススタンド)でのワンクッションまで真似るこだわりにニヤリ。
終盤のモンスター大暴走は、まさしく百鬼夜行・イン・USA!
ホラー好きとしては元ネタを想像するのが楽しすぎる。
元ネタで間違いなさそうなのは
ゾンビ、ヘルレイザー、狼男、大アマゾンの半魚人、シャイニング。
怪しい所だと、ストレンジャー、ミスト、トレマーズかアナコンダってとこかな。
バレエ少女は元ネタ分からなかったなあ。誰か教えて。
最後は“有史以前から存在する太古の邪神”という、
ホラー界の巨星ラヴクラフトの作品を連想せずにはいられない怪物まで飛び出す始末!
これぞまさしく出血大サービス!(←くだらない)
半魚人好きのスタッフが愛しの半魚人に食べられちゃったり
登場する怪物の予想で盛り上がったりと黒いユーモアも満載。
個人的には『ヘルレイザー』のピンヘッド様ならぬ丸鋸ヘッド様に登場してもらいたかった……。
それもこれもクリス・ヘムズワースよ! 君がパズルボックスを早く解かなかったせいだ!(理不尽な非難)
しかしヘムズワース、『マイティ・ソー』がヒットした後で
こんなトンデモ映画に出るとは無謀というか勇ましいというか。
おまけにカッコイイ捨て台詞の直後に一番情けない死に方をするという凄い役(爆)。
ヒロインのクリステン・コノリーも可愛い。ブレイクするかもね。
まあ物語自体にツッコミどころは多い。
どうやってあんな凶暴なモンスターを集めてきたの?とか、
生贄を捧げるだけならわざわざモニタ中継する意味はあったん?とか、
ピンとこない所も多い。多いのだが、
面白かったからいいや(←いいのか)。
ただね、少しマニアックで申し訳無いが、最後に少しだけ登場する“邪神”が
ラヴクラフト作品で言う“名状し難い”形状ではなかった点が残念。
もっとこう、うねうねもぞもぞした不気味で不定型な生物の方がウフフフフ……あ、いや、何でもないです。
以上、大満足の4.0判定!
しかし日本での除霊シーン……
みんなで童謡唄って除霊って、どういう設定の悪霊だったんだ(笑)。
〈2013/04/12鑑賞〉
きびなごさん、こんにちは。
この作品、サービス精神旺盛で、楽しかったですね。
きびなごさんが仰るように、私も、最後の≪あれ≫は、魑魅魍魎としたものであって欲しかったです。
あの、バレエ少女。
私も何の作品の人か、存在感があるのにわかりませんでした。
で、気になって、少し調べてみたのですが。
「リヴィッド」という、2011年のフランス映画がありました。
日本公開は、2012年で、東京と大阪でしか公開されなかったようです。
「キャビン」の制作が、2012年ですので、これとは違う可能性が高いです。
でも、何だか、面白そうな?作品なので、DVDレンタルででも、見てみようかな~と思っています。