ブラックパワー・ミックステープ アメリカの光と影のレビュー・感想・評価
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Swedeがみた Black Power Movement
本作は、スウェーデンの放送局が67年から75年までの米国黒人の権利運動の映像を記録、その後に再編集した優れたドキュメンタリーだ。
海外のメディアが残した映像だから「公平中立な視点」かというと全くそんなことはなく、あきらかに米国の反権力、黒人擁護のスタンスに立っている。
ベトナム戦争当時、スウェーデン政府は終始米国の行動を「帝国主義的」「ナチ的」だと批判していた。そのことを受け両国政府が緊張関係にあったことと本映像が撮られたスタンスとは無関係ではないはず。
ファインダーを通してみる視点には制作者の思いや思想がレンズを通じて反映され、ドキュメンタリー作品においてその主観性を排除することは不可能である。米国の白人ジャーナリストでもなく黒人運動家自身でもなく、外国人記者ならではの視点が大きく反映された貴重な映像として残されている。
過去の映像をもとに再編集され、2011年当時に活躍していた著名な黒人アーティストのインタビューも印象的。
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当時の貴重な映像
ドキュメント映画によくある関係者などにインタビューした映像を羅列した作品とは違い当事者その人の当時のインタビュー映像を中心に作られているのが興味深い。
キング牧師にマルコムXは誰でも名前くらい聞いたことはあるだろうがブラックパンサー党の主要人物などのインタビュー映像は貴重だろうし基本的に勉強にもなりそれぞれの人物を掘り下げたくなる。
白人、黒人、どちらかに偏る訳でもない黒人の活動を中心にその時代を捉えた事実がある。
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