「アメリカでの酷評に対し、自分なりの感想を述べてみた」アフター・アース 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカでの酷評に対し、自分なりの感想を述べてみた
この映画がアメリカで公開された時、まあボロクソに叩かれた。
主な酷評を挙げると…
ストーリーも世界観も設定も新鮮味ナシ。
奇しくも「オブリビオン」と文明崩壊後の地球が競作となり、その世界観の違いは興味深いものの(「オブリビオン」は荒廃、本作は進化した自然)、設定もストーリーの捻りも「オブリビオン」の方が冴えている。
主人公キタイの成長や恐怖に打ち勝つ心なども描かれてはいるが、ただ走り回るだけのサバイバルとモンスターとのバトルに埋もれてしまっている。
次に、ジェイデン・スミスには父の威光が全くない。
これは酷なんじゃないのかなぁ…。キャリアも違うし、父は大スターだし。比べる方が間違っている。別にジェイデンを擁護する訳じゃないが。
ジェイデンにばかり厳しい意見が集まっているけど、父ウィルも今回の役柄は…。とてもとても偉大な伝説の将軍って柄じゃない。バリバリのエースだったらイメージに合うんだけど…。
あちこちで言われている“スミス親子の、スミス親子による、スミス親子の為の映画”については否定はしない。
そして、M・ナイト・シャマランの演出は本作に対して全く興味無さそうに感じる。
これは納得。シャマランらしさというか、シャマラン独特のオリジナリティというか、まるで感じない。あの「シックス・センス」の監督の作品とは思えない。別に監督がシャマランである必要性も…。本当に、ただの雇われ監督だったんだなぁ…と痛感。
それにしても、遂にはSFに手を出し、シャマランの迷走はいよいよ深刻。
それでも、ここ最近のシャマラン作品(「レディ・イン・ザ・ウォーター」「ハプニング」「エアベンダー」)の中では最も素直に見れるかな?
でも、ウィル・スミス映画で言ったら、イマイチ。
暇つぶし程度に見るにはいいかも?
“キタイ”とか“センシ”とか、登場人物の名前が日本語風なのはちょっとニヤリ。