劇場公開日 2013年6月21日

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「息子の為の作品」アフター・アース bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5 息子の為の作品

2018年10月1日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

ドキドキ

あの騒動以降、最近は、めっきりスクリーンに登場することが少なくなったウィル・スミス。そのウィル・スミスの全盛期に、実の息子ジェイデン・スミスと共演したSFサバイバル。

2人の共演は、2006年公開の『幸せのちから』で実現しているが、『シックスセンス』のナイト・シャマラン監督が、再び親子共演を手掛けた2013年の作品。主演は父のスミスでなく、息子のジェイデンを起用し、スミスは、息子を助ける父役を演じており、ジェイデンもそれに応える懸命の演技を見せていた。

ジェイデンもこのまま、父の跡を継いで、ハリウッド俳優として成長していくのかと思っていたら、その後は、あまりスクリーンに登場する機会は少なくなる一方、父と同様にラッパー歌手として活躍し、モデル、そして、アパレル・ブランドのプロデューサーも務めているという多才ぶりを発揮している。

物語は、人類の愚かな行動によって滅びた地球を後に、新たな惑星に移住してから、1000年が経つ3072年が舞台。スミス演じる完全無欠の兵士サイファは、息子のキタイを連れて宇宙遠征に出かける。しかし、その途中、2人を乗せた宇宙船が隕石群の中に突っ込み、ある惑星に墜落した。他の乗組員が死んだ中、かろうじて一命をとりとめた2人だったが、サイファは足に大怪我をして動けなくなる。

救助信号を発信するビーコンは、2人の居る所からはるか遠くにある。ケガで動けない父に代わって、キタイはビーコンを探し救助要請をするために、1人、未知の惑星へ踏み入っていく。しかし実は、その惑星こそ、かつて人類が住んでいた地球だった。そして、未知の生物や様々な危機がキタイに襲い掛かる。キタイは、父の指令の元で必死に、ビーコンを探し求める。

全体としては、ウィル・スミスが、息子を売り込むための作品としての評価は否めないだろう。緊迫感のあるSF作品を期待すると、大きく期待外れになるかもしれない。むしろ、親と子の絆を描いたヒューマンタッチな要素が全面に出ていて、親子なら当然だろうと思えるような内容でもあり、SFサバイバルとしては、何となく中途半端な作品だった。

bunmei21
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