「おしゃれクソ野郎」ムーンライズ・キングダム 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
おしゃれクソ野郎
ウェス・アンダーソン監督はすごく嫌いで、今回は見るつもりはなかったのだが、映画監督の菱沼康介さんが勧めてくださったので見た。
毎回、超めぐまれているのにちょっとした躓きで不幸気取りのクソ野郎を描いていたのだが、今回は孤児の少年という本格的に気の毒な主人公だった。
主人公は嫌われ者で、彼の行動に他の少年が感化されて応援していくようになる。それが大変静かなトーンで描かれているのであんまり心に響かなかった。おしゃれで気取っているところが目立ちすぎてイライラするせいもあると思う。
もっとサバイバルしているところが見たかった。
特に他人に親切でもなく、フレンドリーでもないのに注目を集めたがっているクソって感じがどうしてもぬぐえない。でもこれまでの作品よりは面白かった。
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