「観られてよかったけど好みじゃない。」籠の中の乙女 だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
観られてよかったけど好みじゃない。
ヨルゴス・ランティモスの2009年の映画。
ロブスター以前の作品は未見だったので4Kレストア版を2Kで観ました。
ギリシャ語の映画は初なので、ごめんもありがとうも聞き取れない鑑賞でした。
3人の子どもが子どもという年齢に見えず(25-30歳に見える)、
内容から考えると若すぎる役者は使えないよなと思うので、仕方ないけど、
足も胸も毛でもじゃもじゃの息子に、おとなやんかと、びっくりしました。
裕福なおうちらしいけど、裕福さの記号をどこから受け取ってよいかわからず(ベンツ?広い家?)、父親が何でこんなわけわからんことしてるのか意味がわからずでしたが、
憐れみの3章も似たようなもんと言えなくもなく、「らしい」のかなあと。
すごーくざつにあらすじをメモしておくと以下のような感じ。
父は子も妻もよくわからん理屈で支配している。家から出さずに、嘘の言葉の意味を教えたり。
壁の外に、兄弟(男の兄弟?)がいるなぞ設定があり、息子は壁の向こうの兄弟に対抗心を燃やし、長女は兄弟に食べものを投げて与える。
父は息子の性欲処理によそから女を連れてきて、性交させる。
連れてきた女は、娘の一人(どっちが長女で次女かすぐ忘れるけど、多分カーリーヘアーが長女)に、自身の女性器を舐めさせて交換条件で外の世界のものを与える。
父は子らに猫が怖がらせ、犬のように吠えて威嚇する練習とかさせて、もういろいろおかしなことばかり。
次女は長女を舐めることで、性に目覚めたのか父親を舐め始め(父まんざらでもないようすできもい)、
連れてきた女に長女を毒されたので、父親は連れてきた女をぶちのめし、息子に姉妹のどちらと性交したいかを選ばせ(きっも…)、長女がけばい化粧で相手をさせられる。
長女は舐めて得たVHSなどから、外への興味を募らせて(ボクシングの映画?)、「犬歯が生え変わったら外の世界へ行ける」という父の教えをなぞって自分で犬歯を折って(この描写がキツイ)、ベンツのトランクに隠れて脱出を図る。
長女の不在に家族はパニックだけど、トランクにいる長女は見つからず、父親は長女を乗せたベンツで買い物?に行く。
トランクは開かず、長女がどうなったかもわからないまま映画は終わる…
まあ飽きずに見られたけど、どこに面白みを感じたらいいのかなって気分ではある。
ロブスター以降は、だいぶ洗練されてるんだなーと思った。