隣る人のレビュー・感想・評価
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血の繋がりがあるとかないとか、関係なく、信頼できる人がいれば、人間...
血の繋がりがあるとかないとか、関係なく、信頼できる人がいれば、人間の土台はできると私は思う。
大事なのは、安心できる居場所があるってこと。
自らの子どもを育てるよりも、寄り添い続ける施設職員の姿
様々な事情で入所してくる子どもたちにとって、寄り添ってくれる保育士や児童相談員は実の親よりも信頼を寄せ、安心して甘えることのできる存在である それを知っているから養護施設に勤める職員さんは真剣に子どもたちに向き合っている
普通の保育所なら1年、2年、長くても5年くらいで卒園するし、担任は1年交代であるのに対して、養護施設は18歳までそこで過ごす子も多い 幼い入所時から見守っていると、たくさんの心配、腹立たしさ、憎たらしさを感じる一方で、発達成長の喜びを職員は感じてきたことだろう 添い寝のシーンがあったが、寝る前に絵本を母親に毎日読んでもらうというあたりまえの光景が、施設の子どもたちにとっては甘える相手が日替わりだったりするわけで、職員も朝昼夜、そして泊って子どもたちのあらゆる姿をみていると、愛おしくその幸せを自分の子ども以上に願わずにはおれないのではないだろうか 実親に返すことが本当にいいのか、子どもの将来を考えると、日々職員の皆さんは実子ではない子どもたちのことを本当に真剣に考えているさまが、長期のロケから伝わってきました
制作されて8年後やっと観ることができました(10月1日 十三第七芸術劇場にて鑑賞)
愛をもらってない子どもは厳しい
私は両親揃って姉と4人家族で育った。
不仲の両親、お酒ギャンブル家に帰らない父、ストレスで毎晩呪いの手紙を父に書くリウマチの母、私を嫌う姉の中、孤独な日々でした。
なんで誰も私を救ってくれなかったのだろうか、とても苦しい気持ちになりました。
私は愛をもらっていません。
そして自分の子どもに対しても愛せない。
愛し方がわからない。
抱きしめることが気持ち悪く感じ、触れられると一瞬で手を払いのける子育て。
ダメな親のお陰で、こんなにたくさんの愛をもらいながら成長できる子どもたちが正直羨ましく憎くも思えた。
私のような人間は観なければよかった。心を抉られる思いでした。
私の成長を祝福し涙する大人はいなかった。
でも、こういった施設のお陰で、私の幼少期のような子どもがたくさん救われたら、とても良いことだと思います。
こんな風に書きましたが、今の私は自分で自分を愛することを知り、魂は救われています。
子育ても、一般的ではないけれど、周りの助けもあり、素直にすくすくと優しく素敵な子どもたちに成長しています。
私の目標は世界平和です。
自分平和を達成したつもりでいましたが、このくらいのことで心の中心がぶれるなんて!まだまだだなぁ~。と気が付けました。
もう自分は大丈夫なんて天狗になっていてはだめですね(笑)
もっと正直に、素直に生きなくては!
子どもの私の心が「誰でもいいから、大人からの愛が欲しかった!寂しかったよぅ。辛かったよぅ。助けて欲しかったよぅ。」と叫んでおります。
今は幸せな毎日を過ごしています。
ありがとうございました!
「愛をください」と全身で叫んでいるようだった
モザイクなしでこういう内容のものを映画として流していいの?と、最初は興味本位でこの映画を知りました。
たやすく使える言葉ではないが、子どもたちにとって「愛」がいかに大切かが伝わる映画でした。
テロップやナレーションによる解説、BGMなど一切なくとも、ものすごくよくわかりました。
10歳の誕生日の場面。
涙が静かに溢れた。
何も解決しないけど、悲しい涙ではなかったから、不思議だが、心がスッキリして映画館を出た。
現在公開中の『かぞくへ』という映画の上映後の舞台挨拶で、監督が「今の時代、家族という文字に当てはまらない関係があると思う。」とお話しされていたが、正にそれを表した映画でした。
絶句
鑑賞後、しばらく何も手につかなかった。何も考えられなかった。
ドキュメンタリーは時として嘘をつくのかもしれない。だが本作は、誰の視点に立って撮影されているのか、誰に感情移入するべきなのか、何も教えてくれない。全ては受け手の判断に委ねられている。
今、いろんな感想が頭をよぎっているが、どんな言葉を持ってしても、この内容を伝えることが出来ない。星5つの評価ですら陳腐に思える。
そもそも本作を映画として捉えていいのだろうか。エンディングのみ、唯一映画らしい余韻が残されていたが、ナレーションもテロップもBGMもない本作は、さながら他人のプライベートのホームビデオを、まじまじと観察しているようで、バツの悪さを覚える。
なんの混じりっけのない、純粋無垢な子供たちの表情、態度。そして、激しい感情のぶつけ合いに、自然と涙がこぼれた。
愛情に飢えた子供たちに、希望という光を届けようとする大人たち。みんな体を張って生きている。
鑑賞後しばらく経った今もなお、胸の詰まる想いがする。
それでも生きている
近所で”上映会”がありましたので見てきました。
「重い」…の一言に尽きます。
ドキュメンタリー作品ですが、通常あるようなナレーションは一切なく。テロップ等も、タイトルクレジットの後はスタッフロールまで何もなし。
そのせいもあって、最初のほうは登場人物を把握するのに多少手間取ります。
映画は、児童養護施設の日常が淡々と続きます。
もちろん、日常的に事件はあるのですが、このまま最後まで行くの???と思ってしまうほど、しばらくは日常的な光景が続きます。
日常の中に、養護施設ならではの喜びや悲しみがある。
そして、主人公の運命を決めるある事件が起きます。。。
10歳の少女がそれを受け止めて前に進んでいくという現実には、どう言っていいのか解らなくなる自分自身がいます。
ただひとつ気になったのは、施設側の人間は、彼女にどうしてそのような選択をさせたのか。
もっとハッピーエンドな解決はなかったのか。
勿論、傍観する事しかできない部外者ゆえの感想ではありますが。
ドキュメンタリー故に事実ではあるのでしょうが、あまりにも重い…そう思わざるを得ません。
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