劇場公開日 2025年11月14日

「星の数はどうとでも」天使のたまご 紅の猫さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 星の数はどうとでも

2025年11月24日
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鑑賞方法:映画館

天使のたまご

多分20年振りくらいに観たんじゃないかな。
押井守の代表作というのは違う気がするが、作家押井守の1番濃密な部分が出ている作品。
元々はOVA作品で、キャラクターデザインはファイナルファンタジーシリーズでお馴染みの天野喜孝。
4K作品として劇場リバイバル。

卵とはなんなのか。
この世界はどうしたのか。
少年と少女は何者なのか。
いろいろと謎はあるがストーリーはあまり意味をなさない。
結局、これは観た人がどう感じるかに尽きると思う。
私はノアの方舟の洪水で殆ど死んだけどオートマチック化されたシステムは動き続けていて、影となった人々の記憶が存在しない魚を獲ろうとし続ける廃墟と化した町というイメージで観ていた。
卵は孵るのか、あるいは少年の言うように空なのか。少女は死んでもたくさんの卵が一斉に産み出され希望は繋がれる。町は卵の形をした島に存在しているのだから。

世界が滅んでしまうことのある種の快感と救い。それでも残る生き残りの希望への安堵。
精緻な背景美術の素晴らしさとともに異世界へと誘われるアート作品。

紅の猫
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