「主役良し、脇役も豪華で良し、しかし内容はやや微妙か」エージェント・マロリー スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)
主役良し、脇役も豪華で良し、しかし内容はやや微妙か
実は何てことないような話を複雑怪奇に見せる辺りは、いかにもソダーバーグ作品と言ったところでしょうか。
正直途中までいまいちストーリーがよく掴めずで、ただただ流れに身を任せるだけな状態になってしまいました。
まあ割りとサクサクとコトが進むので、退屈はしませんでしたけど。
結局終わってみれば民間所属なところ以外はどこにでもあるスパイ物の話だったので、スッキリはしたけど結末にはやや拍子抜け、これなら普通に演出されたスパイアクションとして見た方が、まだ興奮できたような・・・。
でも、普通には撮りたくない、時系列をずらして複雑にしたい、それがソダーバーグでしょうから(偏見ですいません)、しょうがないですけどね(苦笑)
まあ慣れないアクションの分野でも撮りたい、そうソダーバーグが強く思った一番の要因は、やはり主演のジーナ・カラーノの存在に尽きるでしょう。
確か本作の出演が映画初出演だったのかな?
女格闘家としてアメリカではその名を知らぬ者はいないぐらい有名だそうですが、強いだけじゃなく美人とあらば、それは撮ってみたいと強く思わされること間違いなしでしょうよ。
好みの問題もあるかとは思いますが、本当に正統派美人でしたし、CGワイヤースタント無しのド迫力アクションはお見事の一言でしたから、ジーナを主役に抜擢したことに関しては、賞賛の拍手を送りたいです。
でも、そのアクションの見せ方がもう一つだったんですよね。
アクション自体はさすが格闘家な動きなのに、物凄く地味に映ると言うか・・・。
しかもクライマックスバトルのアレはどうなの?苦笑いするしかないでしょ。
チャニング・テイタム、マイケル・ファスベンダー、ユアン・マクレガー、アントニオ・バンデラスと、ラスボス級の俳優がことごとく立ちはだかる贅沢感は堪能できましたし、マイケル・ダグラスやビル・パクストンの使い方も贅沢でホント良かったのですが、全体的な満足度としてはもう一歩と言った感じでしょうかね。