レイトオータムのレビュー・感想・評価
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【"深く傷ついた女性に、バスの中で渡された見知らぬ男性から渡された時計”出所した彼女は幸せになるのであろうか・・。余韻深き作品である。】
■夫を殺した罪で服役中のアンナ(タン・ウェイ)は、母の葬儀に出席するため、一時的に外出を許されてシアトルへ向かう。
その途中、彼女はフン(ヒョンビン)という男性に出会い、シアトルではかつて愛したワン・ジンと再会する。
次第に心を通わせていくアンナとフン。
◆感想
・ヒロインを演じたタン・ウェイのどこか諦観した姿が印象的である。体質であるのかも知れないが、常に目の下にある隈が彼女の不幸な生活を印象付けている。
・そんな彼女が仮釈放の際に出会った、少しチャラメの男フン。だが、彼はアンナの母の葬儀にもきちんと姿を現す。
<今作は、淡々と進む映画である。
だが、今作の中でタン・ウェイが演じた希望なきアンナの姿が出所した時の表情が印象的な作品である。>
湯唯ってなんかいいね
カンヌ国際映画祭(2022/05)のすこし前からパク・チャヌク監督のDecision to Leave(別れる決心)のトレイラーが公開されていた。
パク・ヘイルとタン・ウェイが出ていた。韓国と香港。呉越同舟の感ある、とてもそそるトレイラーだった。
賞レースの結果は、下馬評とちがって、Decision to Leaveでもベイビーブローカーでもクローネンバーグでもなかったが、パク・チャヌクは監督賞をとった。
パク・ヘイルは韓国映画でよく見かける俳優だ。が、タン・ウェイを見たのはこの映画レイトオータムだけだった。だがしっかり焼き付いていた。
みょうに忘れられない映画だった。ヒョンビンとの共演による呉越に加え、ふたりは、まったく違う雰囲気を持っていた。だから忘れていなかった。
ヒョンビンといえばさいきん愛の不時着の縁でソン・イェジンと結婚して盛り上がった人気者だが、レイトオータムを見た当時は、ほぼ初見だった。
タン・ウェイは時として地獄を見てきたような暗い表情と、鋭い眼光をする人だった。
それに対してヒョンビンは甘いマスクの軽い男だった。
「まったく違う雰囲気」とは、そういうこと。
すなわち本作レイトオータムの違和感は文芸気配をぶちこわしにするかのように軽いヒョンビンだった。
逆にタン・ウェイはさいしょから重厚な文芸気配をもっていた。顔がいいし暗い雰囲気が好ましかった。
そんな違うふたりが、じょじょに溶解していき、作品としても悪くないところへ着地する。
しかし個人的には、やはりヒョンビンがミスキャストだったと思う。
(ヒョンビンがいけないのではなく、キャスティングがいけない)
タン・ウェイの「重み」と、ぜんぜん釣り合っていなかった。
逆に言えばタン・ウェイでなければ、ヒョンビンでもよかったはずだが、レイトオータムの文芸気配はタン・ウェイがもたらしているもの──なのだった。
けっきょくレイトオータムを見た人はタン・ウェイが脳裏に焼き付くだろう。
焼き付いている人なら、パク・チャヌクのDecision to Leaveのトレイラーに「おっ」となったはずだ。
そこに、あの暗い眼光のタン・ウェイがいた。
ぜんぜん変わっていないのだった。
すごく見たくなった。
(もちろんベイビーブローカーも見たいです。)
ところで今年のカンヌ(第75回)の賞レースはコロナ禍の反動による大きな盛り上がりに反して、平均値な映画が横並びしたと評されていた。
仏大手紙のレース予想も外れていた。
(監督ではなく俳優が審査委員長に就いた場合、予想が外れやすいような気がした。
今回(第75回)の審査委員長はフランスの俳優バンサン・ランドン。ランドンに決まる前は、ペネロペ・クルスが打診されていたが都合で急遽ランドンになったという。)
カンヌはクローネンバーグの新作を呼び物にしていたけれど、あるていどの映画ファンならクローネンバーグのライティングハイが今ではないこともかれの玉石混交も知っているはずだ。
またカンヌにおける拍手(standing ovations)の長さは、映画がコンシューマに下りたあと各レビューサイト等でつけられる値と、まるで一致しない。
海外のニュースサイトQuartzの記事によると過去最長はパンズラビリンス(2006)の22分だそうだ。
The Neon Demon(2016)の17分もすごいが、ポスト紙が「セルロイドの恥ずかしい無駄」と酷評したニコール・キッドマン主演のThe Paperboy(2012)さえ15分を記録したという。
それはさておき、過去にも一度あったが、カンヌの候補作がどんぐりの背比べになったとき、強いのがリューベン・オストルンドなのだった。
『コンペティション部門の最高賞パルムドールを受賞したのは、「ザ・スクエア 思いやりの聖域」でも5年前に同賞を手にしたリューベン・オストルンドの最新作「Triangle of Sadness(原題)」。同作では、豪華客船での船旅に招かれたモデルのカップルが、嵐によってほかの裕福な乗客たちとともに無人島へ取り残されるさまが描かれる。』
(ネット記事より)
5年前、2017年の第70回のカンヌ国際映画祭は「VOD配信の映画をどう扱うか」論争の只中にあった。つまりNetflix作品を入賞させるか否か、ということだ。
『私がオープンな考えを持っていないとか、新しいテクノロジーや可能性に寛容ではないとか、そういうことではない。しかし、私が生きている限りは新しい世代が気が付いていないことーー映画は大画面で観るのが前提だという考えを曲げるつもりはない』
その回の審査員長、ペドロ・アルモドバル監督は以上のように述べ、Netflixは対象外の方向性を示した。
しかし、そうなってみると『オクジャ/Okja』も『マイヤーウィッツ家の人々』も候補から外れてしまった。審査は難航したはずである。
結果、本年同様リューベン・オストルンドがとった。
しかし、この超ラッキー男の映画、どうやったら見られるのだろうか。──という話。
不倫の代償
不倫の代償はデカイという事かも。
ヒョンビンがイケメンで、笑う顔を観れて良かった💕
英語、中国語、韓国語が混じる。
話は3日間の出来事で、出会いから別れまで凝縮。シーンが長い!と感じる箇所が所々ある。
少し早送りしながら、映画を完走。
「愛の不時着」観て、ヒョンビン観たというよこしまな気持ちでした😅
空模様もまたアンナの心のよう
素性が知れず謎めいた雰囲気を醸しつつも職業柄か和かに女性と接するフン、どこまでも哀しくブルーな気持ちを抱えたアンナ、偶然出会った二人の刹那の恋。
「母国でない場所で、母語ではない共通言語でコミュニケーションを取り、限られた時間のなかで時を共有する男女」だからこその生まれ得る関係は、ある意味一種の同属意識だろうか。
言葉は少ないが、だからこそ伝わってくるものがあり、作中の人物たちもまた同じなのでは。
好みがわかれるかも
2020.8.8 DVDでの鑑賞
愛の不時着でヒョンビンロスになり、鑑賞したこちらの作品。
…つまらない。
ほとんどセリフありません。
内容も意味不明です…
ヒョンビンのところだけみてあとは早送りして観てました笑
ヒョンビンがリーゼントじゃなかったら星2つにしてたかも。
想像通り
ゆっくりと進むお話から、ラストでバタバタと展開して終わる。そんなお話。
わざとだろうけど、ずっと暗い感じ。どんより気分が沈む雰囲気。最後のシーンはこちらにお任せ的な終わり方。
タンウェイ、あまり好みの女優さんではないけど、このお話にはピッタリだった。ヒョンビンは好きな俳優さんだけど、もっと良さを引き出して欲しかったなぁ。
晩秋
『ラスト・コーション』でセンセーショナルなデビューを飾り、世界に注目された女優タン・ウェイの抑えた演技が秀逸でした。相手役のヒョンビンも「女性の希みを叶えるナイト」(ホストとは言わないんですね)の役が様になっておりました。
アメリカのシアトルの街並みって実際、こんな風に霧が撒いていてグレーがかっているのでしょうか?オールロケだったそうですが、ストーリーに似合った素敵な風景の数々でした。
印象的なシーンもいくつか・・遊園地で見かけた男女のアテレコ、2分以上に及ぶキスシーン。そして、二人の心の変化を追っていくのがキー。戯れだった時間がジ・エンドを迎える間際、本物の愛に変わる瞬間を感じ取ってください。
しっとりしたい時にいいかも。完全に大人むけ
期待していた以上に静かな作品でした。
設定も甘めで・・・もう少しハプニングがあるとグッと面白くなりそう。
ただ・・・俳優はレベル高く、男性はヒョンビン。カッコいいし、渋いし、
日本の俳優以上のレベルの高さ。彼を劇場で観たかった・・・と思う私でした。
フランス映画を思わせる、ストーリーで、セリフも少なめですが
きっと、大人の男女ってこんな感じでしっとり時間を共有するべし。みたいな・・・
いつも、ガチャガチャ・・・って恋愛してきた私には
なんか、憧れる世界観でした。
映像美も良くって
シアトルの街。
行きたいな~って。
彼のような男にエスコートされたいな。って
淡い妄想すら浮かぶ、作品です。
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