劇場公開日 2012年7月14日

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「赤色の妖しさ美しさとクドサ」ヘルタースケルター Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0赤色の妖しさ美しさとクドサ

2020年8月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

体当たりの沢尻エリカ、今を感じさせる原作、斬新な衣装に装飾、観ながら期待が膨らんでいくのだが、十分に応えてくれないもどかしさを終始感じてしまった。

第一に、もっともっと、前半登場のりりこは素顔で圧倒的に綺麗であるべきでしょう。そういう映像にできなかったのは、可能な女優だけに大きな難点。第二に、赤を中心に魅力的に思える装飾等も、あまりに登場で食傷気味。他色を使ったりして、もっと赤を効果的に使えなかったのか。セックスシーンも、類似姿態で数多すぎて、インパクトが次第に退化。

まあ、リリコが壊れていく様はそれなりにリアリティがあるのだが、動と静の静が沢尻エリカの演技に感じられず、ただの特殊なわがまま娘という様に見えてしまい、普遍性を持っている様な説得力は感じさせなかった。

全体として、静止画的にキラリと光るものは感じたが、流れが有る映画という媒体をまだ監督が十分に生かし切れていない様に思われた。

Kazu Ann