「死と再生を描く体験型宇宙巨編」ゼロ・グラビティ Ken Sugiharaさんの映画レビュー(感想・評価)
死と再生を描く体験型宇宙巨編
クリックして本文を読む
バベルの塔の逸話になぞらえて、子供に先立たれたサンドラブロック扮する宇宙飛行士が宇宙空間での事故に巻き込まれて、地球に帰還するまでに人間の再生を描く。
所々宇宙での描写としておかしくない?という点は見られるが、はっきり言って全体の出来と表現しようとしているテーマとの関係性から言って些細なことなので気にならない。
是非可能であるならIMAXシアターなどのリッチな環境で視聴すべき。
劇中の様々な表現からは色々と読み取れる含みを持っていると思うのでその部分も楽しんでもらいたい。
ISSで宇宙遊泳服を脱いだ時のポーズ、主人公が次々と移ることを強いられる言語環境の遷移、冒頭で修理していた衛星、大気圏突入中になぜ通信が通じて何を会話したか、どこへ着陸したか。全てに意味があったように思えました。単なるスペクタクル巨編と本作を捉える人も多いと思うが丁寧に見ていくと抽象的な意味に溢れた味わい深い作品である。
コメントする