「無重力空間の映像はいいが、ストーリーには共感できず」ゼロ・グラビティ parsifalさんの映画レビュー(感想・評価)
無重力空間の映像はいいが、ストーリーには共感できず
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無重力空間の映像は美しくて、どうやって撮影したのだろうって。漆黒の宇宙、青く輝く地球、宇宙ステーション、宇宙服を着た船員が浮遊する姿などは良かった。問題は、ストーリーだ。見る人をド素人に設定した突っ込みどころ満載のストーリー。様々な訓練をパスし、一つのミスが命取りになる宇宙空間で、冷静に職務ができない主婦が主人公?残りの酸素が少ないのに無駄話ばっかりする同僚、噴射して救出するにしても、もっと少しずつ噴射して近づくでしょ。マット、自分の命を早く諦めすぎ。一人、ド素人が残されて帰還できるかって考えるでしょ。宇宙ステーションの破片がたびたび襲ってくるのだけれど、主人公には小さな破片一つもあたらず。地球に帰還する際にも、もっと詳細な計算とかしないと、地上に落下したり、海のど真ん中に落下したりしないのか?ご都合主義で、無駄に危機感を煽り、恐怖からの解放でカタルシスを演出。多くの人が鑑賞して、収益を重視ってことなのだろうけれど、噓っぽすぎて感動のかの字も出てきませんでした。
人気作、話題作と聞いて映画を見ている人たちは、賞賛するでしょう。確かに技術、撮影、音響などは素晴らしいと思います。ただ、人間ドラマ、宇宙飛行士としてのプロフェッショナルという観点からみると、ダメダメです。
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