劇場公開日 2013年12月13日

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「酸素濃度を気にしながら見る映画(でも素晴らしい)」ゼロ・グラビティ ハルクマールさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0酸素濃度を気にしながら見る映画(でも素晴らしい)

2023年10月8日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

知的

観ている間中、周囲の酸素濃度が極端に下がる限界ギリギリゼエゼエハアハア映画。
なんというか…、無性に酸素が欲しくなる。

冒頭はスペースシャトルの船外活動シーン。くだらない話をしつつも船外での各々の活動をしていたクルーが、予想外に早く到着してしまった宇宙ゴミに巻き込まれて宇宙空間に放り出されてしまう。

肝心のスペースシャトルも宇宙ゴミ衝突で大破してしまい、辛うじて生き残った宇宙飛行ビギナーのライアンとベテランのマットが、近くにある無人のスペースシップを目指して、宇宙服のジェット噴射だけを頼りに宇宙空間を進んでいく、という話。

何しろ早々にスペースシャトルは大破、残りのクルーも全滅と、どうやって帰還すんのよ状態だったものを、ベテラン宇宙飛行士のマットの、もはや悟りの境地とも思える冷静かつ的確な判断で切り抜けていく。

時折ジョークを交えつつも落ち着いた口調で焦ると不安で何度も取り乱しそうになるライアンを諭すマット役をジョージ・クルーニーが好演、もちろん主人公のライアン役のサンドラ・ブロックも次々に襲う危機を強靭な精神力で乗り越えながらも、娘との関係の話では母親の姿ものぞかせたりと熱演。登場人物が少ないだけにこの二人がしっかりと立ったキャラクターを見せてくれているので、素晴らしい映画になったと思う。

中盤の更なる試練でギリギリまで追い込まれるライアンがどうなっていくのか、自分まで息止めてウッ!とかなりながら、エンディングシーンで最大のカタルシスが得られること間違いなし。

ハルクマール