「あわい(春)」シン・エヴァンゲリオン劇場版 ruさんの映画レビュー(感想・評価)
あわい(春)
日本アニメ界に燦然と輝く彗星のしっぽに危うくくっついた、2020年からのファンです。
エヴァンゲリオン観てみよう。と、新劇場版:序を再生して本当に数分で、優しい瞳の少年に心奪われてしまった。
延期につぐ延期で、旧劇・TVアニメ版・漫画とナディアまで観る時間ができたのは初心者には嬉しい誤算だった。
それらの作品に触れるのは初めてだったけど、がっつり同時代は生きているのであの頃はどんなだったかなぁと思い出しながらの鑑賞だった。
周りにいる人は変わり、居る場所も変わった。
でも不意に出会う絵空事に心を揺さぶられ、メソメソとティッシュで片目ずつ押さえている自分は全く変わっていないのだとエヴァの25年を追体験して気付いた。そしてどうやらこのまま歳をとっていきそうだということも。
それは幸福なことだ。
本作を観たのは小学生の息子と。鑑賞後、ほんの少しだけ彼が遠くに離れたなと感じた。そしてどうやら本人もそう感じているとなぜか分かるんだ。相変わらずアホなことをやっているけど。時間は有限なのだなと思った。
本作に青春の終わりをみたひともいるし、ここからはじまる青春もあるらしい。
6月でも1月でもなく、3月に。
何年生でも何学生でもない、ほんの僅かなあわいの日々が身に染みついている春の日に、本作が上映されて本当に良かった。
観たあとの帰り道、1年でいちばん優しい風に触れながら歩けるんですよ。
偶然とはいえ何という幸運。
もう、どうぞ映画館へ!
マイナス0.5は、最後に聞きたかったのは緒方さんの声だったからです。迷ったけどすみません…
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7月21日、終映後 ★5に修正
日本語字幕版、4dxも含め10回観ることができました。
最後ドルビーシネマで締めました。
自然に沸き起こった拍手に心底震えました。
スクリーンに映されたすべて
耳に届く音、楽曲、セリフすべて
希少品と呼べるかもしれない。
舞台挨拶での緒方さんのお話を聞いて、涙が出てしまった。エヴァはどこまでも優しかった。ありがとう!!