「完膚無きまでに打ちのめされました 感無量です そして何か憑き物がおちたような晴れ晴れとした気持ちになれました」シン・エヴァンゲリオン劇場版 あき240さんの映画レビュー(感想・評価)
完膚無きまでに打ちのめされました 感無量です そして何か憑き物がおちたような晴れ晴れとした気持ちになれました
心から感動しました
気がつくと涙が流れていました
完膚無きまでに完結しました
25年に及ぶエヴァンゲリオンのすべてが本作を持って閉じられています
テレビシリーズのあの第26話にまで決着をつけています
エヴァンゲリオンの物語が全て閉じられ落とし前がついた
本作はそれだけではありません
庵野監督はエヴァンゲリオンを生み出したオタクそのものについても落とし前をつけたのだと思います
オタク第一世代の代表者としてその責任をとりに行ったのだと思います
まるで葛城ミサトが劇中で私が責任者ですと言い切ったように
14歳のままのシンジ
28歳になって、それぞれ大人になり家族を持つように時間が経過しているかっての親友達
オタクのまま独身で初老になろうとしているオタク第一世代の次の世代、その下の世代、もっともっと下の世代へのメッセージなのだと思いました
時が止まっているよ
周囲は時が流れているのに
ネオンジェネシスがあなたを待っている
エヴァンゲリオンは終わった
所詮は空想の世界
オタクの夢想の世界
そんなものにはなんの実態もないのだから
つまりシン・エヴァンゲリオンとは、人類補完計画ならぬオタク補完計画でもあったのです
そうありたかったリア充の高校生活
真希波・マリ・イラストリアスが何故必要だったのかがそこで初めてわかりました
ネオンジェネシスとはこういうことだったのです
宇部の街を空中から俯瞰するラストシーン
監督自らの心象風景にもケジメがついて終わっていました
これらの全てを一切合切を過去のエヴァンゲリオンの全作品を全て整合させてあるべき位置にみな収まってしまったのです
あまりにも見事です
呆れはてるというか、神業というか
感動しかありません
その決着の付き方が、無理やり辻褄をあわせたようなものではなく、あの26話ですら最初から、このように決着するためにあらかじめ仕組まれていたかのように、スパッと嵌まっており、なんら無理も不安定もないのです
全てのパーツが設計図どおりピタリと収まって完結したのです
恐ろしいまでの才能です
思っていた決着のつきかたの100倍も、いや千倍も遥かに高いところで完結させて見せてくれたのです
日本の全ての映画監督、アニメだけでなく実写映画を含めてこのような構想力、構成力、演出力、最高の才能を示してくれたのだと思います
世界最高峰であると思います
完膚無きまでに打ちのめされました
感無量です
そして何か憑き物がおちたような晴れ晴れとした気持ちになれました
ありがとうございました
感謝しかありません