「このラストシークエンスに感謝します」シン・エヴァンゲリオン劇場版 Kenichi007さんの映画レビュー(感想・評価)
このラストシークエンスに感謝します
はじめは星3で投稿しましたが星5に近い星4にします。
クライマックスの展開が無理でかつ凡庸と思ったのですが、時間が経つと私は最初から最後まで退屈せず、次は何が観れるのかとスクリーンに食い入っていた事に気がつきました。全編、構図やタッチや動きが素晴らしかったからです。素晴らしい上に驚きがいくつも有りました。もう一度大画面で見たくなりました。
私が評価しないった点は、クライマックスでのロボットアニメ然とした展開や見せ方です。正に、これこそ監督が描こうとされたことではないですか?正面から若い世代に向けてロボットアニメの4話目、完結編を作られたと思い感動しました。目の前に提示された構図や動きや物自体を、監督は創りたいのだと思います。
決戦から解決までは、特撮愛あふれる画面の大量提示が続きスクリーンを堪能しました。
最終話ありがとうございます。Qで崩れたのでどの様に終わらせるのか心配でしたが、綺麗に結末を迎えて安堵しました。アバンの後に庵野さんのクレジットが表示された所も、力の入れ方と責任の所在が示されて好感を持ちました。
このシリーズは可愛い女の子がロボットを操縦するのと、デストピアでのヘタレ男子の救われないハーレムがテーマと思っているのですが、そう言った観点でも楽しいです。
私は新劇場版のみ観ているのですが、パイロットのキャラクターに思い入れがある(皆んな酷い目にあって可哀想。酷い目にあっているヒロイン達が浮かばれない。ヒーロも可愛いそうだけど男の子だから乗り越えてね。)ので、この終わり方にして頂き感謝しています。ラストシークエンスでアスカとレイの何方かが泣く事にならなかったので安堵しました。
Qから感じていた「ゲンドウが人ならざるものであったとしても、ネルフは二人でどうやって活動しているのだ?」という違和感はさらに増大しました。(笑)
出来の悪いと評価していたQですが、無駄と考えていたシークエンスには狙いが有ったのだと気が付きました。有難うございました。
こんなにベタでスタイリッシュで素晴らしい体験をしたのは初めてです。