劇場公開日 2021年3月8日

「ありがとう。さようなら!」シン・エヴァンゲリオン劇場版 アイエスケーさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ありがとう。さようなら!

2021年3月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

小学生のときにTVシリーズに出会い、夢中になり、旧劇場版で大きなトラウマを負いって幾年…今は劇中の加持さんより年上になってしまいました。

旧劇場版の衝撃もあって、新劇場版にはそこまでハマらないようにしていましたが、笑
このネット時代、ネタバレを目にする前に観なければと…2021年3月11日に観賞しました。

「大人になってしまったなぁ…」

中盤以降、そんな感情でいっぱいになりました。

主人公の成長だけでなく、旧友たちの成長、主人公を取り巻く大人たちの成長、
それぞれが自分に向き合い、他人に向き合い、前を向くための決断をし…
その選択に、力強い意志があり、正直さがありました。

その姿が、もう本当に美しくて…。
これこそが、シン・エヴァの真骨頂なんだと感じました。

旧劇場版を彷彿とさせる映像演出もあり、「現実を向けよ」というメッセージは、旧劇場版のときと同じなのかもしれません。

しかし、その伝え方が、今回は心底刺さりました。
刺さりまくりました。

旧劇のときは、突き放された気持ちでいっぱいでしたが、
今回は、やさしさや愛情を感じるものでした。

「震災」「コロナ」という社会の構造が変わるような出来事が起きている背景があってなおさらでしょうか。

ラストの主人公の選択には、「大人の自分」としてはとても温かく感じ、しかし、「あの時(TV版に熱中していたとき)の自分」としては寂しさもあり…上映後は見事エヴァロス状態に(笑)。

エヴァンゲリオンという作品が自分にとって結構大きな存在だったんだなぁと気づかされました。

ああ、大人になってしまったなぁ…
大人として生きていくんだなぁ…

まるで、「あの時の自分」から卒業するかのような作品だと感じました。

監督をはじめとするスタッフのみなさん、見事に完結してくださって、本当にありがとうございました。マジでしびれました。幸せです。ありがとう。さようなら!
次の作品を、楽しみにしています。今までの全てのエヴァに、感謝します。

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アイエスケー