「終わらない夏が終わる」シン・エヴァンゲリオン劇場版 なつめさんの映画レビュー(感想・評価)
終わらない夏が終わる
正直、終わらせる気はないと思っていました
何だかんだで続編を作れる余白を残す そう考えていました
なにせ日本最大最強のコンテンツ 終わらせれば仕事も売り上げも消えるのだから
でもビジネス関係なしに終わらせた 続編を作れる余白も消した
あえて言えば空白の14年間をアニメ化してほしいとこだけど結末の後で盛り上げるのは難しいかもしれない
あの世界は劇だったのか ゲームの中だったのか 意図的に考えさせる小道具(プレステコントローラ 背景の書割 使徒型の着ぐるみ)はあったが当事者のシンジやミサトから見れば現実なのだから関係のない話かもしれない
我々が住んでる世界がゲームの中としても知覚できなければ関係ないのと同じ
またマイナス宇宙=現実なのか アディショナルインパクト後の作られた世界があの実写の宇部新川駅なのかはよくわからない ただ神殺しの船の神は視聴者の事なのだろうと
いちばん描写でありがたかったのは前半の日常風景の温かさ プラグスーツで田植えをするアヤナミレイ みんなが笑顔で毎日の幸せな日常を過ごすさまは「覚悟」していたものとは違うやさしさだった もちろんその後の悲しみも予感はさせていたけど
オリジナルの綾波レイに成長がフィードバックされつばめちゃんの人形を抱いているのが救いになった
成長したケンスケとトウジ シンジはそれどころではなかったけど見てる側は同窓会なので結婚や子育てで置いて行かれて複雑な気持ちになったことを思い出しシンジの気持ちにシンクロしたんではなかろうか 短い期間で大きく成長したアヤナミレイ 変わらない意地を通すアスカは対照的だ
駄文連ねたけど終わらせてくれてありがとう これ以上の続編外伝は望みません
最高の作品を最高の終わらせ方で終わるって素晴らしいことだから