劇場公開日 2021年3月8日

「庵野監督、本当にお疲れさまでした」シン・エヴァンゲリオン劇場版 おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5庵野監督、本当にお疲れさまでした

2021年3月8日
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鑑賞方法:映画館

興奮

難しい

幸せ

待ちに待った本作。週末まで待てずに、月曜日なのに仕事帰りに足を運んでしまいました。そして、鬼滅以来の映画館の混雑ぶりに、改めてエヴァ人気の高さを感じました。この国民的人気アニメのラストを一日でも早く自分の目で見届けたいと、全エヴァファンが思ったことでしょう。

そんなファンの期待にがっつり応えるように、開幕早々から怒涛のバトルシーン!一気にテンションが上がり、エヴァワールドに引き込まれました。映像のクオリティは抜群で、機体や銃器等の緻密な描き込みは半端なく、そのクオリティを保ったままのハイスピードバトル、それをさらに熱く見せる縦横無尽のカメラワークなど、一分の隙もありません。

ストーリーは、あえて触れませんが、これまでのキャラたちにスポットが当てられ、エヴァの集大成としてきちんと描かれていたと思います。きっと、シンジもアスカもミサトもゲンドウさえも、それぞれが自分の口で思いを語ってくれたから、そう感じたのかもしれません。

結果、これまでのエヴァ作品に比べれば、ずいぶんわかりやすく描かれていたとも言えます。しかし、それでも自分のような考察が苦手な者にはやはり難解で、わからないところは山ほどありました。それなのに、その疑問を追究することより、ふわっとわかった気になった部分だけで満足している自分がいることが不思議でした。それは、エヴァのラストを見届けた、そこに立ち会えたという満足感なのかもしれません。

「さらば、全てのエヴァンゲリオン。」とのキャッチコピーがありましたが、まさにそれで、一切の考察不要で、感覚的にそれがわかる気がしました。エヴァにまつわる全ての人々、登場人物はもちろん、制作側も観客も含めた全ての人々が、エヴァから解放されたような心地よさや清々しさを感じました。この余韻をしばらく噛み締めていたいと思います。

庵野監督、本当にお疲れさまでした。素敵な作品をありがとうございました。

おじゃる