「1作目より尻つぼみかな…」パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 魔の海 bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
1作目より尻つぼみかな…
1作目から3年後の2013年に公開された『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』シリーズの第2弾。ポセイドンと人間の女性との間に生まれた、半神半人のデミゴットの青年・パーシー・ジャクソンが、悪玉と対峙して活躍するファンジー作品。
今回の悪玉として、パーシーの前に立ち塞がるラスボスは、クロノス。ギリシア神話には詳しくはないが、確か、クロノスは神ゼウスの父親であり、自分が我が子に殺されるという予言を信じて、ポセイドンやヘーラーの子供等を次々に呑み込んだとされる。しかし、末子のゼウスだけは生き延びで、呑み込まれた兄姉を救ったとされて、全能の神として祀られたと覚えている。
物語は、ハーフ・ゴッド訓練所を守っているタレニアの松が枯らした犯人が、クロノスを復活をさせ、闇の世界を再び構築しようとすることを企む。その企みを阻止する為に、魔物が住むという魔の海に隠されたとされる黄金色の羊毛を探しにいく、ロール・プレイング・アドベンチャー。当然、羊毛に辿り着くのまでには、様々な神話の化け物や魔物達とも遭遇し、壮絶なバトルを繰り返す。
その中で、今回はパーシーの心強い味方となるのが、弟として現れる一つ目のサイクロプス。本来は、気性が荒く人を食べてしまう凶悪なサイクロプスであるが、誰よりも兄のパーシーを慕い、大活躍をしてクロノスに挑んでいく。
とまぁ、作品としては、前作よりもCGをふんだんに活用し、派手な立ち回りシーンも多く取り入れていたが、ただそれだけという感じは否めない。特に、ラスボス・クロノスとの闘いは、粗いCG画像に、ゲームを見ているようだった。前作では、ユマ・サーマンやショーン・ビーン、ピアース・ブロスナン等、大物俳優陣が脇を固め、作品としてのクオリティーも高めていたが、本作ではそうしたサプライズも無かったのも残念だ。