「敵役の描写に揺れを感じました」セットアップ よしさんの映画レビュー(感想・評価)
敵役の描写に揺れを感じました
強盗事件後に仲間に裏切られた主人公が、復讐を果たす為に奔走する物語。
カーティス“50Cent”ジャクソンを主演に、ブルース・ウィリスが脇を固めるクライムアクションです。
友人を殺され、自らも殺されかけた主人公の復讐譚は、それだけでもカタルシスを期待出来る設定です。加えて、その仇も友人だとすれば、人間ドラマとしても期待出来るものでした。
シンジゲートやマフィア、殺し屋等が絡み、物語を盛り上げます。
ラストの締め方も綺麗で、良い余韻が残る終わり方だと思います。
ただ、裏切った友人の設定に揺れを感じたのが残念なところ。裏切った後の生活描写と、裏切った理由に整合性を感じません。また、残忍で冷酷な描写と気弱で虚勢を張っている描写があり、少し戸惑いを覚えました。もう少し、設定を徹底した方が、より映画の完成度が高まったように感じます。
また、物語を盛り上げたシンジゲート等の扱いが、最終的に雑な扱いだったのも残念。物語の広がりを期待しただけに、少々寂しく感じました。
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