サカサマのパテマのレビュー・感想・評価
全56件中、1~20件目を表示
なぜかジブリ感
【”重力方向が真逆の世界の若き男女の出会い。そして、全ての人間が共に生きる世界を作る!”今作は、吉浦康裕監督が発するメッセージが強く伝わって来るSFラヴファンタジー作品の逸品である。】
■エイジが住むアイガは独裁者イザムラが治める空を忌み嫌う世界である。
そこに重力方向が逆の地底世界から少女・パテマが降ってくる。
今にも空に落ちそうな彼女を助けようとしたエイジは、パテマに引かれるように空へ飛び出してしまう。
これが封じられた「重力方向が逆の二つの世界」の謎を解く出会いとなるり、二人はパテマが憧れる数年前から行方不明になっていた冒険家ラゴスと空を飛ぶ事を試みたエイジの父の秘密を知っていくのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作は作品の世界感の設定が、超絶に優秀な作品である。
過去に重力からエネルギーを取ろうとして重力が真逆の二つの世界が生まれ、一つの世界に住む人たちは地下で暮らし、もう一つの世界は独裁者イザムラが治める空を忌み嫌うアイガで暮らすという設定である。
・この作品が伝えるメッセージは作中でも描かれるように、”全ての人間が共に生きる世界を。”という事だろうと思うのである。
・エイジと、パテマが重力が逆の中でお互いに必死に助け合う姿や、次第に明かされる冒険家ラゴスと空を飛ぶ事を試みたエイジの父との関係性と、育まれていた友情。
二人が、笑顔で映っている写真は、何故かとても沁みるのである。
<今作は、SF作品としても重力方向が逆の二つの世界という世界観が秀逸であり、そこからこの作品を制作した吉浦康裕監督が発するメッセージが強く伝わって来るSFラヴファンタジー作品でもあるのである。>
下に引っ張られる感覚
ネタバレ大いにあり
ファンタジーか!
別の落ちを考えてた。二回目の鑑賞かと思ったら、初めてだった。
『ポセイドンアドベンチャー』と『カッシア物語』とジョージ・オーウェルの『1984』をインスパイアして、『ジャンクヘッド』に影響を与えている。
ロリコン爺さんが物凄く、うざかった。
ネタバレあり
デカい宇宙船とかだと良かったのに。
着想の秀逸さ
ジブリに近いKADOKAWA作品
何故ジブリに近いか?
まず、終わり方がジブリっぽく、ジブリは大体ハッピーエンドで終わるのであんまり好きではない。
そして主人公達がジブリキャラクターの顔に近いような気もする。
それで点を自分は少し下げた🤏
無論、評点もある。
パテマ達を救おうとする真っ直ぐな青年のエイジに惹かれた。
彼のような青年に憧れる子供は多そうだw
そして悪も悪で執念深さを感じた。
悪役の質濃さがなかったら多分さらに面白みがなくなっていただろう。
また、普通の人間とサカサマがリンクするというのは思ってもいなかった。サカサマというもには、誰もいないし、未知の域に作者側は達していそうだった。
しかし、初めの方に言ったように、ジブリ臭さがあったので、そこさえなければ良かったと思う。
文科省推薦の人権映画になってもいいレベルの傑作。ストーリーがしっか...
空に落ちていくことを想像してみる
発想は秀逸ですね。
想像する面白さ。
2人の関係性がいい
想像力豊かな人はとてもおすすめ
浮遊感
なかなか良い
こういう想像から作る世界観のお話は楽しいですね。
なかなか良かったです。
だがしかしあんなしがみつき方でずっとしがみついていられる握力どーなっちゃってんだ!!と、サカサマの時トイレどうしてるんだ!っていう現実を垣間見てしまう瞬間があったため、入り込みすぎることはできなかった映画だったのかと思いました。
逆さま世界ってファンタジック!
驚きがあるから良い。
サカサマで空を恐れるパテマ。管理者に抗い空に憧れるエイジ。
両者は偶然出会い、パテマは空の美しさを、エイジは落下する恐怖を知って、互いに相手を理解する。だが、アイガを管理するイザムラとの戦いの末、真の地上に行き着き、逆さまだったのはアイガであったと知る。パテマとエイジは嬉々として、初めて見る地上世界を見渡す。
——————
ポスター見た時点では、男女の子供が抱き合ってるの可愛いよね、ていうのを描きたいだけの魂胆で、その口実としてのサカサマなのかと半分疑ったんですが、観てみると違いました。
「サカサマ」の面白さを積極的に追求しているし、メッセージ性もある、バッチリ内容の濃い作品です。
テーマは異なる価値観の相互理解、そして世界認識の転換でしょう。
現代は多様な価値観が認められつつありますが、しかし、異なる価値観を真に理解するのは容易ではない。理解できていないことを自覚することすら難しい。そんな危うさに気持ちよく気付かせてくれました。
エイジの視点で観るイザムラは、価値観が倒錯したまま固まった大人達の風刺に見えますが、実はエイジもパテマの気持ちを理解できておらず、認識が甘かったことを知ります。
そしてラストのパラダイムシフト。世界認識を再度ひっくり返し、解った気になっていた観客に一喝します。
イザムラが露骨な悪役すぎて、ちょっとセンス良くは見えませんでした。特に顔の描写が露骨でダサい。変にエモーショナルだったり、嫌な悪人ということは分かり易くなっていますが、ダサいものはダサいです。
最後、空に飛んでいっておそらく死にましたが、彼が地上の存在を知ってどんな反応をするのか、めちゃくちゃ描きどころだったのにあまり細かくは描かれず、ちょっと残念です。
…まあ好みの問題でしょうか。
人工の空の飛行船で、エイジとパテマが見つめ合うシーンについて。「こんな顔だったんだ」というセリフは、二人が初めて同じ向きから相手の顔を見たということを意味し、と同時に互いの感じる気持ちが真に通じ合ったということを意味し、かつ恋愛感情も示唆している複合的な意味のある見せ場でしたが、やっぱりパテマが逆さで、エイジ視点のため、ちょっと分かりづらい。カメラを横にして両者の顔を同じ向きに撮る、ではだめだったのか。作り手じゃないと分からないとこかもしれませんが。
でもここの一連のシーンは感動しましたし、好きです。
他にもBGMのこととか、構図とか、ちょっと好みでない所もあるけど
でも、やっぱり新鮮な驚きを得られる素敵な映画だと思います。
全56件中、1~20件目を表示